海外で成功するにはファンダメンタルとメンタルが重要! 日本とオーストラリアのゴルフの違いをブラッド・ケネディのコーチが語った
アレンジ力とメンタルが海外で成功するポイント
GD たとえば芝の違いなどで、日本とオーストラリアでプレーの仕方が変わるところはありますか? MJ 確かに芝は違いますね。オーストラリアはバミューダ芝も多いですが、今はオリジナルの芝に変わってきています。コンビグラスと呼ばれる交配種で水があまりいらなくてしかも強い。深くはないですが絡む芝です。傾向的にはアメリカ南部・フロリダとかと同じ感じですが、地面が固いので打ち方やクラブが変わります。打ち方としてはスティープではなく、シャローにヘッドを低く動かします。また、アプローチなら下が固くて跳ね返るのでウェッジのバウンスは少なめが向きます。オーストラリアではフィル・ミケルソンみたいなロブショットよりはPWのほうが寄りますね。 GD それと比べると日本の芝はやさしいですか? MJ ボールが芝に浮いているからやさしいですね。フェアウェイはきれいで浮いているし、ラフは時々目玉みたいになるけれど、出すだけなのは時々で大体打てます。だから日本の選手はリカバリーが上手なんです。 GD その技術を海外でやっても通じないってことですね。 MJ そうですね。フェアウェイでもボールは沈むし、ラフは長くてグリーンも固い。やはり海外で成績を出すには環境に慣れることが不可欠だと思います。場所が変われば仕事の仕方も変わる。アメリカでも同じものを使い、同じことをしていたらそれはビジネスではありません。でも、最近は海外に出ていろんなコンディションでプレーしている日本人選手も多く、練習も少しずつ変えているから上手くなっていると思います。 GD でも、基本的なテクニックが変わるわけではないんでしょ? MJ はい。ベーシックな技はみんな一緒です。要はアレンジで、クラブのバウンスを減らすのもその一環。フェースを開いたり、ボールの位置を変えたりといったアレンジもありますが、そこは個々のフィーリングの部分なので教えられないところなんです。で、ファンダメンタル(基礎的事項)ができていれば最低限のことはできます。あとはメンタル。いかに自信をもってプレーできるかです。日本の選手が海外でスコアが出せるようになったのは自信をもてるようになったからでしょう。 マイケル・ジョーンズ 1968年生まれ。オーストラリア・ニューサウスウェルズ州出身。13歳からゴルフを始め17歳でハンディ1に。同年にはホームステイで来日、その後4年間を岡山県で過ごした。プロ転向は92年。2014年のミズノオープンではコーチをしていたブラッド・ケネディのキャディとして日本ツアーの初優勝に貢献、全英オープン出場も叶えた。現在はクィーンズランド州のサンクチュアリーコーブでクリニックを主宰する。 TEXT&PHOTO/Kazuya Kishi THANKS/Cool Clubs
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