DeNA・三浦大輔監督、ミラクル采配CS5連勝で王手! 牧秀悟がミラクルゲッツーに2戦連発オースティン、中川颯&山崎康晃の回またぎズバリ
(JERA クライマックスシリーズ セ ファイナルステージ、巨人1-2DeNA、第3戦、DeNA3勝1敗、18日、東京D)「2024 JERA クライマックスシリーズ(CS) セ」はファイナルステージ第3戦が行われ、レギュラーシーズン3位のDeNAがリーグ王者の巨人に2-1で競り勝ち、3連勝を飾った。巨人の1勝のアドバンテージを含めて通算3勝1敗とし、2017年以来、7年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。牧秀悟内野手(26)が好守でナインをもり立て、三浦大輔監督(50)は四回から継投に入り5投手のリレーで守り勝った。 【写真】三回1死満塁で巨人・大城卓の痛烈な打球を横っ跳びで好捕するDeNA・牧。二塁へ転送して4-6-3の併殺を完成させた どよめきが静まらない。東京ドームを飲み込んだ大観衆の熱気が、プレーのすごさを物語った。気迫のこもった好守で勝利の立役者となった牧が、額に浮かぶ汗を拭った。 「次の1点で勝負が決まるぐらいの展開だった。追加点を取られなくてよかった」 0―1の三回だった。チームは1死二、三塁から岡本和を申告敬遠で歩かせ、大城卓との勝負を選択。内野は前進守備を敷かず、併殺を狙った。中前へ抜けそうな痛烈な当たりが飛ぶ。牧は横っ跳びでつかむと、素早く森敬へトス。4―6―3の併殺を完成させ、直後のオースティンの同点ソロを呼び込んだ。 三浦監督は「スーパープレー。チームが盛り上がった」と絶賛し、牧は「ホームではなく後ろでのゲッツーの指示を出してくれた。監督が二遊間を信頼してくれて、ああいうプレーにつながった」とうなずいた。 闘志はナインに乗り移った。指揮官は先発の吉野を三回で降板させ、四回から継投へ。五回から3番手で登板した中川颯が2回を打者6人でシャットアウトするなど、佐々木、山崎、森原がスコアボードにゼロを並べ、打線は五回に暴投で勝ち越した。 今季のチーム防御率3・07はリーグ5位、96失策は12球団ワーストと守りを課題としてきた。一方、CSでは5試合で計6失点、無失策と守備が安定。三浦監督は「全員が一球に集中している。ブルペンとベンチが同じ熱量で戦えている」と一体感を要因に挙げる。 チームの教訓がある。7月7日の阪神戦は勝利まで1死に迫りながら逆転サヨナラ負け。4失策がいずれも失点につながった。この試合でゴロをファンブルするミスを犯した牧は「一つのアウトを取る。守備の鉄則を意識し、一試合一試合に集中できている」と短期決戦に臨んでいる。
レギュラーシーズンで一度もなかった巨人戦の3連勝を飾り、ポストシーズン5連勝。「3位からはい上がってきて、みんなに強い気持ちがある」。主将を中心に結束するベイスターズが、日本シリーズまで駆け上がる。(鈴木智紘)