モウリーニョ氏、アルテタ監督の戦術を称賛するメディアに苦言を呈する
今年1月までローマの監督を務めていたジョゼ・モウリーニョ氏がイギリス『デイリー・テレグラフ』紙のウェブメディア『ザ・テレグラフ』のインタビューに答え、アーセナルのミケル・アルテタ監督がマンチェスター・シティ戦で見せた戦術に対して持論を展開した。 【動画|モウリーニョ】ファウルじゃないってさ笑…ダイブしてるんだからカードでしょ!怒 モウリーニョはバルセロナでボビー・ロブソン監督のアシスタントコーチを務めていた1996年、当時バルセロナのアカデミーでプレーしていたアルテタと知り合った。それゆえ、モウリーニョは今でもアルテタのことを「あの子」と呼んでおり、今回のインタビューでは「あの子のことが好きだから、私はすごく幸せだ。彼のやることがうまくいっているのはうれしい限りだ」と語っている。 続けて「しかし、彼ら(アーセナル)が勝ち点を手にするために採用したプレースタイルと、それに対してメディアが『魔法の戦術』と呼んでいることについてだが、それはどういう意味なのだろうか?」と問いかけた。 モウリーニョ氏が疑問を呈したのは、プレミアリーグ第30節でアーセナルがマンチェスター・シティとのアウェーゲームに挑み、スコアレスドローに持ち込んだ時の戦い方だ。 エティハド・スタジアムで行われたこの試合、アーセナルのポゼッション率はわずか28%。ボール保持を放棄して守備に比重を置く戦い方を選択した結果、マンチェスター・シティの枠内シュートをわずか1本に抑えることに成功し、アルテタのこの戦術を称賛する声が多く聞かれた。 しかし、守備的な戦い方に定評のあるモウリーニョ氏からすれば、これは取り立てて称賛するような戦い方ではないようだ。 「私の時代は、それは『魔法の戦術』でも何でもなかった。私はマンチェスター・シティに何度か勝ったことがある。しかし、驚くような戦術を採ったわけではない。確かに守備的なゲームだった。(ゴール前に)バスを停める。2台のバスを停めるようなものだった」 さらに、モウリーニョ氏はマンチェスター・シティもアーセナルも守備を重視した戦い方をしていると主張する。 「マンチェスター・シティやアーセナルを見てほしい。チームの中に何人のセンターバックがいるだろうか。原則として6人ぐらいいるのではないかな。そして彼らは、異なるポジションでプレーしている。右サイドバックや左サイドバック、セントラルMFでもプレーする。5、6人のセンターバックが同時にピッチに立つことがある。なぜか? 彼らは守備の安定とコンパクトな守備の必要性を実感しているからだ」
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