ANAもJALも観光ツアーを企画…航空ファン垂涎! 「飛行機の墓場」が日本人観光客に 大人気!
広大な砂漠地帯の一角に、100機を超える飛行機がズラリと並ぶ。そんな異様な光景を見られるのが、米国カリフォルニア州にあるモハーヴェ航空宇宙港だ。 【画像】コアな航空ファンにはたまらない…!壮大な敷地内には「日本航空の機体」現地写真 もちろん、ここは普通の空港ではない。世界中から役目を終えた退役機が集まる場所で、別名「飛行機の墓場」と呼ばれる。中古航空機として売却される機体もあるが、大半は解体・リサイクルされることからこの呼び名が定着したという。 11月上旬に現地を訪れた自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が言う。 「この空港は東京ドーム約285個分(約1300ヘクタール)という広大な敷地を誇ります。モハーヴェ砂漠の端に位置し、年間降水量が70㎜~100㎜と少なく、機体の保存に適しています。 2年前にも訪れましたが、その時よりもジャンボジェット機が増加していました。コロナ禍で利用者が減少した影響か、とくに世界最大クラスの座席数を誇る超大型機A380を数多く見ましたね。また日本航空の機体も増加していました」 そんな「飛行機の墓場」がいま、日本の航空会社から熱い視線を集めている。日本航空が今年5月にモハーヴェ空港観光を含むツアーを企画したところ応募者多数で完売。12月にも同様のツアーを企画しているが、応募者が多く、抽選になっている。全日空も来年3月にツアーを企画。費用は2泊4日で約55万円と安くはないが、好評を博しているという。 「ツアーでは立ち入り制限区域へのガイドや、退役機のパーツの加工品販売を行います。募集開始して間もないですが、定員の50名は順調に埋まっていますね。弊社の機体はこれまでに22機がモハーヴェ空港に運ばれています。そういった背景もあり、日本のコアな航空ファンには有名な存在です。このツアーで、ANAファンの深化や新規顧客の獲得を目指しています」(全日空広報部担当者) もともとアメリカ国内では、映画やドラマの聖地として有名だったという。そのため定期的にツアーが実施されてきた。 「ハリウッドからも遠くなく、『ダイ・ハード2』や『24』などの名作のロケ地として使われてきました。ほかにも自動車メーカーの試験場や宇宙船の母港、飛行機のテストパイロット養成学校もあります。引退した飛行機が観光資源として新たな価値を生むのであれば、とても良いことだと思います」(前出・加藤氏) 退役してもなお、多くの飛行機が人々にロマンを与えている。 『FRIDAY』2023年12月1日号より
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