半導体の「次」に日本株の上昇を担うのは"この銘柄群"だ
日経平均株価の上昇に目を奪われがちだが、足元はTOPIXのほうが優勢。この状況が示唆する、「半導体の次に来る銘柄」の特徴とは?(写真:ブルームバーグ)
日経平均株価は再びバブル崩壊後の高値を更新してきたが、6月2日だけを見ると上昇率は前日比1.20%。これに対してTOPIX(東証株価指数)の上昇率は同1.55%と、TOPIXのほうが高かった。その前日の6月1日も、日経平均の同0.84%高に対してTOPIXは同0.87%高と、後者に軍配。これは何を意味しているのか。 5月の営業日数20日のうち、日経平均は15勝5敗、勝率75%で突っ走った。その一方でTOPIXは10勝10敗と、五分の星取りでしかなかった。 ただ、5月の前半だけを見ると、TOPIXのほうにやや勢いがあった。5月16日に2021年9月高値2120.17ポイントを上抜いて、「バブル崩壊以来、33年ぶりの高値水準」へと先に顔を出したのはTOPIXだった。 日経平均が同時期の高値を上抜くのは、3営業日後の5月19日。さらに24日のアメリカのエヌビディア( NVDA )の決算発表を受けて、5月後半はアメリカのナスダック総合指数と日経平均の高値追いに弾みがつく展開となった。 そして、6月への月替わり。ここからはTOPIXが勢いを取り戻すローテーションに入ってくるのではないかと、なかなか興味深い局面を迎えている。 6月2日にはTOPIXが5月22日高値2175.90ポイントを上抜いて、再び「33年ぶり高値追い相場」に復帰したのも象徴的な出来事だろう。極端な跛行相場はいずれ修正されるもの。これから日経平均とTOPIXが交互にリード役を担っていくような展開となれば、上昇相場の足腰はさらに強くなってくる。
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岩本 秀雄