稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾、37年続く絆はバランスのよさにある 企画力、脱力感……かけがえのない関係性
香取慎吾のYouTube動画でも発揮された視野の広さと企画力
かねてより香取のプロデュース能力の高さは広く知られているところ。かつてはSMAPのコンサート演出を手掛け、後輩・山下智久のソロライブツアーの総合演出を務めたこともあった。近年では、自身のソロライブの演出はもちろん、出演するバックダンサーのオーディションまで担当しているとも明かしている。 GENERATIONSによるバラエティ番組『GENERATIONS高校TV』(ABEMA/2023年5月20日放送回)にゲスト出演した際には、ライブ演出を担うようになった経緯について「いつのまにか僕がやっていたわけですよ。“慎吾がこれから演出”ということではなく、気づいたらやっていた」と、振り返る場面も。 そして「なんで俺がこれやってんのかな」と思うこともあったとも語られた。「ライブの演出はスタッフと打ち合わせもいっぱいしなきゃいけないじゃん。大体ビール片手にやってたよね……。“仕事じゃないよね”“僕は別料金もらってませんから”って!」と笑いを交えながら、当時の心境について語っていたのが印象的だった。 「いつのまにか」香取にその大役が回ってきたというのも、彼の言動を見ていると納得せずにはいられない。たとえば、4月19日に香取のYouTubeチャンネルにアップされた動画「2024年は何をする?香取慎吾「企画会議」を開きます!【しんごちん】」では、香取の持つ才能を随所に感じることができるからだ。 フライドポテトを食べながら今後YouTubeで何をするかについて話すという、一見するとゆるくなりそうな趣旨の動画。だが、再生してみると香取の持つ視野の広さと企画力に驚かされるばかりだった。ソファに座ってすぐに窓の隙間が少し開いていることに気づく香取。道行く人が、その隙間からスタジオのなかを見た時にどんなリアクションをするのかを想像してみせる。 そんなことをスタッフと話しながらも、ポテトを揚げる油の温度が今どのくらいなのかを随時チェックするマルチタスクっぷりを披露する。さらにポテトの揚がり具合を気にかけながら、ファッショントークや公園巡りなどアイデアも次々に出していく。 同時にロケをするなら場所はどうするのか。“香取慎吾”でいくのか、それとも“しんごちん”というキャラクターでいくのか……と、スタッフと楽しく会話しているうちに「いいじゃないですか、いいの出たよ!」と香取本人も、そしてスタッフも視聴者も楽しみになる企画が決まっていくのが、実に気持ちいい。