映画「蒲団」主演の斉藤陽一郎が「“カマダン”でも“カマタ”でもいいんで、この映画を広めてもらえれば」とPR
映画「蒲団」の初日舞台挨拶が5月11日、東京・新宿のK’s cinemaで行われた。 同作は日本の自然主義文学を代表する作家である田山花袋が1907年(明治40年)に発表し、日本文学史における私小説の出発点といわれている不朽の名作を映画化したもの。 主人公の脚本家・竹中時雄を演じる斉藤陽一郎、時雄の作品の大ファンで脚本家を志しているという横山芳美を演じる秋谷百音、時雄の妻まどかを演じる片岡礼子、そして山嵜晋平監督が登壇した。 斉藤は本作が実に20年ぶりの単独主演作となる。 斉藤は冒頭「満席で非常にうれしいです。昨日は全然眠れなくて、明け方までK’s cinemaのチケットの売り上げをずっと見ていました。お陰様でこんな大勢の方に来ていただけてうれしいです」と満員の観客に感謝の言葉。
今回の役については「僕の演じた役はうだつの上がらない、普段から酔っぱらっていて、だらしないダメな人間なんですが、これがぴったりだと思ってキャスティングしたのかと思ったら、失礼だなと思い、ちょっと釈然としない思いがあって(笑)」と紹介しつつ「ぜひやらせてくださいとお受けした」とのこと。 撮影については「僕は全然ダメな人間ではないので、いかにダメに近づくかを努力する現場だった。芳美との距離感の中で、時雄が転落していくような時間を段階を経ながら丁寧に山嵜監督のもと作っていけたのは贅沢な時間だった。そういうところが本編に映っていると気づいていただけたらうれしい」などと語った。
また試写の後に一緒にお酒を飲んだ若い俳優に後日会った際に「斉藤さん、カマダン、頑張ってください。違う。カマタか」などと言われたエピソードを明かし「全然、蒲団が浸透していない。全然、宣伝がうまくいってないと思って心配だった。今日来た人の中にもカマダンとかカマタと思ってきている方もいるかもしれませんが、それはそれでいい。カマダンでもカマタでもいいので、ハッシュタグにカマダンもつけてもらって、ぜひ口コミでこの映画を広めていただければ」とアピールした。 作品は新宿K’s cinemaほか全国順次公開中。