【バレー】U16日本代表の福島諒が元・Vリーガーの父から授かる大事な言葉とは。JOC杯愛知県選抜入り
父はかつて豊田合成(当時)に在籍。息子はジュニアチームでプレー
バレーボールの「JOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学大会」(以下、JOC杯)が12月25日から大阪で開幕する。今大会には、今夏のU16アジア選手権大会に出場した顔ぶれも並び、そのうちの一人に愛知県選抜の福島諒がいる。 【ギャラリー】未来の和製大砲!? U16日本代表やWOLFDOGS名古屋U-14での福島諒 福島諒は限界を決めない。男子U16日本代表の選考合宿でも、そう考えていた。 最終選考では自慢のアタック力が振るわず、「なんでだろう? と思ったときに、周りのみんなのプレーと見ていると、自分はコースの打ち分けや相手を見ることが足りていない」と実感。「そこを磨けば、もっともっといい選手になれる」と前を向き、最終的にメンバー入りを果たしている。 「正直、入れるかなと心配でした…」と話すように、謙虚な姿勢をいつも崩さないが、いざコートに入ると一変。最高到達点325㎝を生かし、豪快なスパイクを突き刺す。 そんなプレースタイルを、所属先のWOLFDOGS名古屋U-14の関係者は「ほんとうに父親そっくりです」とほほえむ。実は、福島の父・政則さんは現役時代、WD名古屋の前身・豊田合成トレフェルサでプレーしていたVリーガー。パワフルなアタックでうならせた和製大砲だった。 その父から授かった教えを胸に、福島はバレーボールに励んでいる。 「いちばん印象に残っているアドバイスは『限界は自分で決めるものでなない。限界は超えるものだ』です。練習がどれだけきつくても、試合できつい場面を迎えても、そこからが勝負なので。それが自分の活躍につながると考えています」
「みんなが託してくれたボールを決められる存在に」
父に続くように、小学1年生からバレーボールを始めた。父の指導をあおぎ、最初は競技の楽しさを味わうことから、やがて「すごくきつくなった(笑)」時期を経て、そこでは例え結果が出ても満足することなく、常にレベルアップに努めた。 WD名古屋U-14では中学2年生時からチームの得点源になる場面も増え、今シーズンは堂々とエースとして活躍した。7月の第1回アジア男子U16選手権大会(ウズベキスタン)では出場機会がめぐってきた2次ラウンドのタイ戦で、チーム最多の15得点をマークしている。 そこでも父の言葉を支えにしていた。「『緊張するだけ無駄だから堂々とやってこい』と。僕自身、世界と戦うのが初めてなので、緊張して何もできないよりも堂々と立ち向かって、自分の力を試したい」とは大会前に口にした意気込みだ。 WD名古屋U-14でも男子U16日本代表でも、抱いていた思いは一つ。 「みんなが託してくれたボールを絶対に決める、そんなアタッカーになりたい。父は自分にとって超えたい存在。今の目標ですし、いつか超えてみせます」 同年代を代表する有望選手たちが全国から集うJOC杯でも、福島の強打がひときわ輝くに違いない。
坂口功将