“荒れに荒れた”今年最初のG1 大接戦制した南関勢、34歳北井佑季は「まだまだ伸び盛り」/全日本選抜競輪回顧
現役時代はKEIRINグランプリを3度制覇、トップ選手として名を馳せ、現在は評論家として活躍する競輪界のレジェンド・山田裕仁さんが岐阜競輪場で開催された「読売新聞社杯全日本選抜競輪」を振り返ります。
2024年2月12日(月)岐阜12R 第39回読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI・最終日)S級決勝
※左から車番、選手名、期別、府県、年齢 ①新山響平(107期=青森・30歳) ②古性優作(100期=大阪・32歳) ③清水裕友(105期=山口・29歳) ④浅井康太(90期=三重・39歳) ⑤松谷秀幸(96期=神奈川・41歳) ⑥北井佑季(119期=神奈川・34歳) ⑦南修二(88期=大阪・42歳) ⑧山田英明(89期=佐賀・40歳) ⑨郡司浩平(99期=神奈川・33歳) 【初手・並び】 ←②⑦(近畿)③⑧(混成)①④(混成)⑥⑨⑤(南関東) 【結果】 1着 ⑨郡司浩平 2着 ③清水裕友 3着 ⑥北井佑季
荒れに荒れた今年最初のGI
さて、早くも今年最初の特別競輪がやってきました。岐阜競輪場を舞台に開催された、全日本選抜競輪(GI)。2月12日には、その決勝戦が行われています。最近の特別競輪の常とはいえ、このシリーズも本当によく荒れましたよね。最終日も、3連単が万車券にならなかったのはたったの3レースだけ。予想や解説をする側としても、たいへん難しいシリーズとなりました。 落車後でデキに不安が残る脇本雄太選手(94期=福井・34歳)や、1月に練習で骨折している眞杉匠選手(113期=栃木・25歳)など、S級S班に本調子を欠いている選手が多かったシリーズ。地元代表である山口拳矢選手(117期=岐阜・28歳)も、インフルエンザで体調を崩した直後とのことで、動きがピリッとしませんでしたね。結局、決勝戦まで駒を進めることができたS級S班は、3名だけでした。 そんな混戦模様のシリーズにあって、超抜級のデキをみせつけていたのが、北井佑季選手(119期=神奈川・34歳)。一次予選を逃げ切って快勝すると、非常に強い相手との対戦となった二次予選と準決勝でも1着をとって、無傷の3連勝で決勝戦進出を決めています。このデキならば勢いに乗ってのタイトル奪取もなくはない…と感じさせるほどの強さで、まさに「台風の目」だったといえるでしょう。