「もしかして…」銀行窓口で振込先欄に孫の名前書けない “違和感” 70代男性をSNS型ロマンス詐欺から救った女性銀行員の一部始終
孫の名前を書けない高齢男性に漂う “違和感” …70代男性をSNS型ロマンス詐欺から救った女性銀行員の一部始終とは。 【写真を見る】「もしかして…」銀行窓口で振込先欄に孫の名前書けない “違和感” 70代男性をSNS型ロマンス詐欺から救った女性銀行員の一部始終 今月2日、富山銀行魚津支店の行員・樫原真紀さんは普段通り窓口業務をしていました。すると、午前9時半ごろ、高齢男性が窓口にやってきて、75万円を孫に振り込みたいと言ってきました。 樫原さんは、高齢男性が記入した振込用紙を確認したところ、振込先の名前がカタカナで書かれていたため違和感を感じました。 『もしかして…』 樫原さんは「振込先はどなたですか?」と尋ねると高齢男性は孫だといいます。「お孫さんの漢字はわかりますか」と聞くと高齢男性は「ん~…」と言葉につまったそうです。孫の名前の漢字がわからない男性を見て、樫原さんは「詐欺」だと確信しました。 樫原真紀さん「高齢男性が75万円もの高額な金を振り込むことに違和感がありましたし、お孫さんの名前なのに漢字がわからないということで、これは詐欺に引っかかっていると思いました」 樫原さんは、最近、詐欺が多発していることを高齢男性に伝え、大丈夫ですかと改めて確認しましたが、高齢男性は孫のためと譲りませんでした。 ますますおかしいと感じた樫原さん…手続きを進めずに話を続けていると、高齢男性は75万円を振り込まずに店を出ていきました。 詐欺の 可能性が高いと考えた樫原さんは上司に相談し、高齢男性の自宅に電話をかけました。しかし、本人が出なかったため詳細について話さず、電話を切りました。 樫原さんが電話をかけてから1時間15分後の午前11時に高齢男性が再び来店しました。先ほど対応にあたった樫原さんは高齢男性が被害を受けないよう、繰り返し「詐欺が流行っているので今回の件は該当しませんか?」と確認しましたが、高齢男性は「もしかしたらそうなのかな。でも…」と半信半疑。 粘り強く樫原さんが振込先などを聞いているうちに、高齢男性は、2か月前にSNS上で知り合い、やりとりをしていたシリアに住む女性医師に送金するのだと樫原さんに打ち明けました。