初めての通知表を受け取る１年生＝鹿児島市の山下小学校

　鹿児島県内のほとんどの公立小中学校や高校で１９日、１学期の終業式があった。子どもたちは、約４０日間の夏休みへの期待で胸を弾ませていた。 【写真】夏休みを前に、机や椅子を掃除する児童＝鹿児島市の山下小学校

　鹿児島市の山下小学校（４１６人）では、下假屋（しもかりや）誠校長（５９）が「学期初めに立てた目標達成へ、どんな努力をしたか振り返ることが大切」と話した。その上で「自分の命は自分で守り、夏休みを安全に楽しく過ごして」と呼びかけた。 　式終了後、子どもたちは教室で通知表を受け取り、夏休みの注意事項を確認した。１年の高浦己愛（きあ）さんは初めての通知表を手に「図工でチョウの絵を上手に描けた。夏休みはおばあちゃんに会えるのが楽しみ」と笑顔を見せた。 　通知表を配らなかった学校もある。市教育委員会によると、学期ごとの通知表の作成を見直した小中学校が昨年度の２校から、本年度は１０校に増えたという。 　原良小は本年度から、通知表の配布を前期（４～９月）と後期（１０～３月）の２回に変更した。慌ただしい学期末ではなく、夏休みに作成することで「教員に精神的なゆとりができたら」と界（さかい）敏則校長（５９）は狙いを明かす。

　代わりに、教育相談で児童の学校での様子を伝えたほか、テスト結果を記した成績表を渡した。界校長は通知表配布を変更した影響を今後検証し、「課題があれば改善していきたい」とした。