スペインで非常事態宣言 過去100年最悪の干ばつ
【パリ共同】スペイン北東部カタルーニャ自治州は1日、「過去100年で最悪の干ばつに見舞われた」として非常事態を宣言した。地元メディアなどが報じた。州都バルセロナを含む大部分の地域に適用され、貯水池の水位が16%を下回ったとして2日から給水を制限。干ばつが続けばさらに厳しい措置を取る。 家庭などで使用できる1日の水の量を1人当たり200リットルに制限し、プールや洗車で水を使うことも禁止される。カタルーニャ州の人口約800万人のうち約600万人が影響を受ける。 農業への被害も懸念されている。干ばつが悪化すれば、使用できる1日の水の量を段階的に160リットルまで制限することも検討している。 スペインは昨年夏、未曽有の干ばつに見舞われた。今年1月にはいくつかの地域で、気温が季節外れの30度近くまで上昇した。 カタルーニャ州では過去3年間、降水量が平均を下回った状態が続いている。アラゴネス州首相は記者団に「降雨量の記録が始まって以降、これほど長く厳しい干ばつに直面したことはなかった」と指摘した。