1歳男児が積み木をのどに詰まらせ、低酸素脳症に 園長を在宅起訴
徳島県北島町の保育施設で2022年12月、当時1歳の男児が誤って積み木をのみ込み、低酸素性脳症になった事故で、徳島地検は29日、園長(69)を業務上過失傷害罪で徳島地裁に在宅起訴したと発表した。ほかに20~40代の保育教諭ら5人を略式起訴し、保育教諭補助ら2人を現場にいなかったなどとして不起訴とした。地検は認否を明らかにしていない。 【写真】男児がのみ込んだものと同じ形状の積み木。大きさを測ると……/徳島県警提供 起訴状などによると、事故があったのは北島町の認定こども園めばえ。0歳児クラスにいた男児は22年12月5日午後3時40分ごろ、円柱状の木製の積み木(直径2.4センチ、高さ3センチ)を誤嚥(ごえん)し、のどに詰まらせた。園長は安全管理を統括し、保育教諭ら5人に指示して男児が積み木を誤嚥するのを防止する注意義務があったのにそれを怠り、男児に全治不詳の低酸素性脳症などの傷害を負わせたとされる。 県警は今年6月、園長ら8人を業務上過失傷害容疑で書類送検していた。県警によると、積み木は遊戯室の高さ約34センチの棚の上にあり、男児はつかまり立ちができる状態だったという。積み木は救急搬送中に取り除かれたが、男児は一時、心肺停止になっていた。 同園の担当者は朝日新聞の取材に対して、「検察側の発表がまだ分からないためコメントできない。事故以降は一層、安全に配慮して運営している」と話した。(森直由)
朝日新聞社