センバツ高校野球 山梨学院に春の便り(その2止) 投手陣安定、打も好調 /山梨
◇29年ぶり関東大会制す 昨秋の公式戦は、県大会は苦しい試合もあったが勝ち抜き、関東大会でもエース林謙吾(2年)の力投で29年ぶり2回目の優勝を果たした。 県大会は、1、2回戦をともに五回コールド勝ち。準々決勝では東海大甲府に6―5で競り勝ち、準決勝では日本航空を5―2で降した。駿台甲府との決勝は4番・高橋海翔(2年)が満塁本塁打を放つなどして10―4で快勝し、連覇した。 関東大会では、全4試合で先発した林の緩急をつけた投球が覚醒した。初戦の成田(千葉)戦は3―0で星野泰輝(2年)と零封リレー。山村学園(埼玉)との準々決勝も9―1で退けた。完投した準決勝の健大高崎(群馬)戦では4安打6奪三振の好投で5―2で勝利。決勝では、進藤天(2年)と佐仲大輝(2年)の本塁打で援護をもらい、専大松戸(千葉)を9―3で破って頂点に立った。 投手陣は、関東大会で防御率0点台と抜群の安定感を誇った林が、緩急と制球力のある投球を見せる。中堅を守り、1番打者としても活躍する星野が2番手に控える。 関東大会4試合で34安打26得点と好調だった打線は、4番・高橋と5番・佐仲に長打が見込める。下位打線も振りが鋭く、どこからでも得点が狙える。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇学校プロフィル 1956年創立の私立校。男女共学で計1102人の生徒が通う。系列には幼稚園から大学まで6教育機関がある。野球部は57年の創部で、センバツは94年、夏の甲子園は95年に初出場した。これまで春夏計15回、甲子園に出場し、中日の垣越建伸投手、ソフトバンクの明石健志コーチら10人以上のプロ野球選手を輩出している。 野球部以外でもサッカー部は全国高校サッカー選手権で2回優勝。駅伝部も男女とも10年以上県代表の座を譲らず、男子は2013年に全国制覇した。 卒業生に、22年サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で活躍した前田大然選手、競泳シドニーオリンピック代表の萩原智子さん、直木賞作家の辻村深月さんがいる。