阪神・近本 反撃口火の2号 苦手神宮で早くも一発 6年目シーズン打撃に変化→ゴロアウトわずか3個
「ヤクルト3-4阪神」(6日、神宮球場) 沈みがちだったムードを一気に高めた。2点を先制された上に、打線はそこまで無安打。その中で、流れを引き戻した痛烈な一撃だ。阪神・近本光司外野手(29)のバットが猛虎打線を呼び起こした。 【写真】2試合連続しかも決勝弾なのに ニコリともせず佐藤輝を迎える岡田監督 2点を追う四回だ。吉村が投じた5球目、内角寄りのスライダーに反応。鋭く体を回転させ、完璧に捉えた打球は低い弾道で右翼席へ。「先制された直後に点を返すことができてよかった」と反撃の2号ソロとなった。 3日のDeNA戦(京セラ)以来、3試合ぶりの一発。昨年、神宮では打率・250で1本塁打と、セ・リーグのフランチャイズでワーストの成績だった。“苦手”な球場での今季2戦目で早くもアーチを記録し、打線に勢いを付けた。 プロ野球選手として心がけていることがある。「調子が悪い時、つらいときは絶対にある。その時にどれだけ全力でプレーできるのか。僕は必ず一塁まで全力で走ります。1回でも緩めてしまうと、その1回が見ている子どもたちの最初の1回、最後の1回かもしれない」。応援してくれる人、目標としてくれる人のためにも、その日の全力を出し続けている。 6年目のシーズン。打撃に少しの変化が生まれている。ここまで36打席で20アウトの内、フライアウトが12個でゴロアウトはわずか3個だ。また8安打中、2本塁打を含む4安打が長打。「しっかりボールに入っていけていますし。最後の打席もちょっと先でしたけど、ちゃんとうまくバットを使っていけた」と手応えを口にした。 もちろん、まだ課題もある。1、3打席目の空振り三振を「2三振しているところが少し余裕がないかなと感じる。そこをもう少し頑張っていきたい」と反省し、修正していく考え。チームは今季初の2連勝。まだ始まったばかりのシーズンで勢いに乗るしかない。「明日も頑張ります」。勝つために試合に臨む。その心構えで、リードオフマンが打線をけん引する。