『マッドマックス』シリーズはなぜそこまで人気?有村昆が解説「新たなジャンルを作った革命」
そして、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が完成
そして30年の時が流れてリブートの企画が動き出し、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が作られました。ジョージ・ミラー監督は『ハッピーフィート』などのファミリー映画を多く手掛けて、アクション映画はしばらく撮ってなかったですし、年齢も70歳になろうとしてますから、ちょっと大丈夫かなという意見もありました。しかし、完成した作品は今まで以上にパワフルで、凄まじい大傑作となったんです。 世界観はさらに進化してるんですけど、説明はほとんどありません。イモータン・ジョーという男が取り仕切っている砦があって、そこで独自の文化が発展している。そこには白塗りのウォーボーイズという少年たちが仕えていて、銀のスプレーを口に吹きかけて特攻したりする。もう、意味わかんないけど熱量がすごいからOK。 ストーリーもシンプルというか、要約すると、A地点からB地点に行って、またA地点に戻ってくるだけ。それでも最初から最後まで興奮が続くんですよね。音楽も素晴らしいし、編集も凄い。全てにおいてこれぞ映画、という圧巻の作品です。 以前の作品と比べて『怒りのデス・ロード』が特徴的だったのは、女性たちが主役級の活躍をするようになったことですね。なかでもシャーリーズ・セロンが演じた女戦士のフュリオサという強烈なキャラクターは印象的でした。 その秘められた過去を描くというのが新作『マッドマックス:フュリオサ』です。新たなキャラクターも登場しますが、見る前に説明は不要でしょう。これはもう体感する映画、ただただ身を委ねるタイプの作品です。 没入感があるので、IMAXなど、なるべく大きくて音が良いスクリーンで観たほうがいいですね。たぶん僕も、何度も劇場に足を運ぶと思います。
ENTAME next編集部