航空整備士や専門生らの技能コンテスト、ANA系がV…整備士不足にライバルがタッグ
全日本空輸、日本航空、ピーチ・アビエーションの整備部門や航空専門学校などが競う「航空機整備技能コンテスト」(日本航空技術協会主催)が15日、全日空系列の訓練施設「ANAブルーベース」(東京都大田区)で開かれた。
国内の主要航空会社では6000人の整備士資格者が働く。50歳以上が4割を占め、10年ほどで大量退職期に入る。全体の6割超は航空専門学校出身だが、2017年に計600人だった入学者はコロナ禍を通じて減少し、23、24年は各280人と半減した。将来的に整備士不足による減便などが生じる恐れがある。
コンテストは、日航と全日空などの整備部門がライバル社の垣根を越えて昨年初開催。若手や学生の技術向上を図るとともに、航空整備の魅力をアピールする狙いもある。
今年は4社6校が出場し、▽ワイヤでボルトの緩みを防ぐ「締結」▽リベット(びょう)の取り外し▽パネルの取り付け・外し――など5種類の基本作業を種目とし、正確さやスピード、機具の取り扱いなどを採点した。国土交通省航空局も審査に加わった。
今年の優勝はANAグループ、敢闘賞は国際航空専門学校(埼玉県所沢市)。昨年は日航の整備を担うJALエンジニアリングが優勝した。
出場企業・学校は次の通り。▽ANAグループ▽JALエンジニアリング▽日本トランスオーシャン航空▽ピーチ・アビエーション▽東日本航空専門学校▽日本航空大学校北海道▽国際航空専門学校▽中日本航空専門学校▽大阪航空専門学校▽第一工科大学