日本にゴミを捨てる土地がなくなったら⁉【滝沢秀一連載】
ゴミ清掃員としても働く芸人の滝沢秀一(マシンガンズ)が、ゴミを回収していて気が付いた事実、それが「金持ちの家から出るゴミは少ない」ということ。長年にわたりゴミを見続けた滝沢氏だからわかる、ゴミに隠された秘密を教えます! みんなでゴミを少なくして、金持ちになろう! 【画像】日本のゴミ焼却炉施設 * * * インドネシアの首都・ジャカルタの郊外には、15階建てビルくらいの高さまでゴミが積み上がった町があります。ジャカルタで出たゴミが日々ここに運ばれてきていて、「東南アジア最大級のゴミ捨て場」だそうです。 捨てられたゴミをここに集めるのはそろそろ限界なようなのですが、ほかに処理ができる場所もなく、次から次へとゴミが運ばれ、さらに膨れ上がっているのです。 ジャカルタは人口が爆発的に増えており都市機能はパンク寸前で、「人類史上最大」といわれる首都移転プロジェクトが持ち上がっているそうです。2月14日にインドネシアで行われた大統領選挙では、新首都への移転を推進するプラボウォ氏の当選が確実となり、おそらくこのプロジェクトはさらに進んで行くのでしょう。 僕はジャカルタへ行ったことが一度だけあるんですが、バイクが多くて排気ガスがものすごく、町にも人があふれていて、確かにゴミも大量に出るんだろうなというイメージがありました。 自分には関係のない他国のこと、と思うかもしれませんが、下手をすれば日本でも首都圏に人口が集中しゴミがあふれて捨てられなくなる、という事態が起きる可能性は十分あります。日本全体ではでゴミを捨てる場所がなくなるまで約20年、とも言われていますので、他人ごとではありません。 そういった事態に直面したらどうしたらいいんでしょうか? まず考えられるのはゴミ処理の有料化です。すでに有料ゴミ袋の使用が義務化されている自治体もありますが、そういった地域のほうがゴミの量は確実に少なくなっているようですので、全国的に導入していくというのは一つの方法です。 ゴミを少なくするのではなく、もっとゴミを捨てられるようにする方法として、最終処分場の寿命を延ばす、という考え方もあります。莫大なお金がかかると思いますが、埋めていた昔のゴミを一度全部掘り返す、というやり方です。 どういうことかと言うと、昔はドラムセットを捨てたとすると、それを燃やしたり砕いたりせずそのまま埋めていたんです。なので、そういったものを掘り出して改めて砕いたり焼いたりすることで体積が小さくなるので、さらに埋め立てる場所が確保できるわけです。 昔は「最終処分場でハエが大量発生!」ということがよくありました。それは燃やさずに埋めていたからなんです。この話からもわかるように当時は処理しきれていないものが、今でも埋まっているので、一回掘り起こし、燃やして灰にすれば、体積が減ります。 ただ、ものすごくお金がかかる大変な作業ですし、世界的に批判を受ける可能性も考えられます。今の日本ほどゴミを燃やす国はほかにありません。世界の7割の焼却炉が日本にあるといわれていて、ほとんどの国はジャカルタのように燃やさずにそのまま埋めているんです。