思い悩む田中圭“宏樹”への北村一輝“浅岡”の言葉に視聴者から「今回も染み入った」の声<わたしの宝物>
松本若菜が主演を務めるドラマ「わたしの宝物」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)。12月5日放送の第8話は、ラストで美羽(松本)らのW修羅場が展開することに。だが、その前の喫茶店のマスター・浅岡(北村一輝)のシーンにも大きな反響があった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】娘の栞をあやす宏樹(田中圭) ■男女3人のもつれあう感情を描く“ひりつく大人の恋愛ドラマ” 本作は、夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って生んで育てる「托卵(たくらん)」を題材にした、ひりつく大人の恋愛ドラマ。大切な宝物を守るために悪女になることを決意した1人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く。 托卵という禁断の選択をする主人公・美羽を松本、美羽の夫で大手商社に勤める優秀な会社員だが家庭では美羽にキツく当たり、モラハラまがいの発言をたびたび浴びせている神崎宏樹を田中圭、美羽の中学生のころの幼なじみで、学生時代からお互いに思いを寄せていた冬月稜を深澤辰哉(Snow Man)が演じる。 ■浅岡が宏樹に“親子”について問い掛ける 托卵の事実を知った宏樹に、その思いを素直に吐き出すことができる喫茶店を営む浅岡(北村一輝)がいて本当によかったと思う。第8話も冒頭で宏樹は浅岡につらい気持ちを吐露した。 離婚を決意し、細かなことを話し合うつもりでもなかなか切り出すことができない宏樹。裏切った美羽とは一緒にいられないけれど、娘の栞を手放したくはない。でも、美羽と栞を引き離させたくもない。宏樹の頭の中は堂々巡りだが、自分が身を引くしかないとも思っていた。 血がつながっていない栞とは離婚したら終わりと言う宏樹に、「かみさんや、お前自分自身にはそうやって言えるかもしんねぇけどさ、それ、栞ちゃんに言えんのか? 栞ちゃんの顔を見て、お前は俺の子じゃないんだよって、お前、言えんのか?」と浅岡。 続けて「栞ちゃんは、お前の顔見たら笑うんじゃねぇの? お前が抱っこしたらさ、お前の匂い嗅いで落ち着いて寝ちゃったりするんじゃねぇの? お前だってそうじゃねぇかよ。栞ちゃんの匂いで心が落ち着いちゃったりするんじゃねぇの。風呂入れるんだって俺が一番うまいって言ってたよな。それって…親子っていうんじゃねぇのかな」と問い掛けた。 その言葉に涙があふれる宏樹。栞が生まれてからの宏樹の描写を思い返すと、その思いが存分に伝わってくる。 ■浅岡の的確な指摘に視聴者からも反響 その後、浅岡は酒を「飲もう!」と提案。そのうち、宏樹が心の奥にあった思いを吐き出した。 「俺なんか、いろいろ難しく考えてるけど、結局、相手のことを守ろうとしてる妻に腹が立ってるのかもしれません」。 すると「でもさ、相手の男を知ったところで、お前、ろくなもんじゃねぇぞ」と浅岡。ただ、宏樹は知らないままだともやがかかっているようで、決断もできないのだと言う。 浅岡は「お前はさ、相手の男のことが知りたいんじゃなくて、かみさんのことが知りたいんじゃないのかな。かみさんが何を守ろうとしてるのか、何で守ろうとしてるのか。ずーっともやがかかってる。だから動けねえんじゃねぇの」と指摘した。 この浅岡との会話が宏樹の背中を少なからず押したのだろう。また、この日、酔い潰れた宏樹を心配した美羽の手に結婚指輪がなかったことも拍車をかけたかもしれない。宏樹は冬月と対峙する修羅場を迎えることに。 その修羅場を迎える後半とは対照的に、前半の浅岡の登場は、これまでと同じようにつかの間の優しい時間でもあった。視聴者からは「浅岡さん、喫茶店のマスターじゃなくて予約の取れないカウンセラー説」「的確に言語化してくれる浅岡マスターありがたい」「マスターの言葉が胸に刺さった」「浅岡さんが最高すぎる」「浅岡が一人まっとうで今回も染み入ったぜ」などと反響が寄せられた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部