担当者の“願書出し忘れ”で生徒が志望高校受験できず、中学校側「和解金30万円」を提案...校長「二度とくり返さない」
「二度とこのようなことを繰り返さない」校長の誓いを信じたい
統括校長によると、前述の高校を受験できなかった3人の生徒は県立高校入試を受験しており、合格発表を待っている状況だという。また、3人が受験予定だった古賀竟成館高校は、「希望する生徒が多く、最近高い評価を受けている高校だ」といい、「特進コースができたこともあり、そこへの期待が集まっているのではないか」と説明した。 高校によると、特進コースは2009年に創設。進学校に行きたい生徒のニーズに応えることが目的だとした。倍率は1クラス40人が定員のところ、毎年200人前後が出願。数年前から導入した「特色化選抜(公立高校における自己推薦型入試)」の影響で人気が高まっているようだ。 なお、中学校の統括校長は、今後について「公立校の合格発表を待ち、各家庭との話し合いの中でどのような対応ができるのか探りながら対応していく」と回答。特別対応として3人の生徒を受験させることは今のところはないとしたうえで、「公立高校の合格発表が終わった後に高校の募集定員を満たしているか否かが確定すると思う。もし、場合によっては補充募集がある可能性も分からないが、注目している」と目を光らせている模様だ。そして「もう二度とこのようなことを繰り返さないよう、対策を十分に講じて来年度以降の出願に臨みたい。3人の生徒、そして保護者には取り返しのつかない、あってはならないことをしてしまった。大変申し訳なく思っている」と謝罪した。 受験という子どもたちにとって重要なイベントで起きたこの騒動。多忙を極める教育現場の中で、せめて対応する先生や担当者には、慎重な対応をお願いしたい。
小林 英介