「リアルすぎる」世界最大の"巨大ニワトリ型ホテル"に話題騒然…観光地にそびえる、15室限定の奇抜な宿泊施設
地元を救った闘鶏産業への思い
カルド・タン氏は、フィリピンのオンラインメディア「サン・スターの取材に対し、地域とニワトリの強い結びつきを語る。 「ネグロス州では闘鶏産業が、砂糖産業に次ぐ規模になっています。かつて砂糖産業が低迷し生活が脅かされた時、闘鶏産業が頼みの綱となりました。何百万ペソもの収入と税収をもたらし、直接・間接的に何千人もの雇用を生み出したのです」 闘鶏の経済効果についてタン氏は、「飼料の供給店が急増し、トウモロコシ栽培農家は新しい市場を見出せたほか、運送業者は畑から製粉所へのトウモロコシ輸送や、製粉所から店舗への飼料輸送で忙しくなりました。経済の連鎖が上手く回り、人々の仕事へのニーズを満たすのに役立っています」と波及効果を強調している。 また、ニワトリには歴史的な意義もあるのだという。「スペイン統治時代には、雄鶏の鳴き声が農民の目覚まし時計として機能していました。祈りと仕事の時間を告げる役割も果たしていました」 ホテルは2023年6月10日の基礎工事開始から、2024年9月8日のギネス世界記録認定まで、456日を要したという。周囲にはプールやアウトドア・アクティビティを楽しめる施設が揃っており、子連れで休暇を満喫できるスポットとして賑わっている。
文:青葉やまと