mi-mollet（ミモレ）

今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人（びと）」さんのSNSアカウントをご紹介します。 今回は、YouTubeの「ニュークロ」チャンネルを運営している、体型カバースタイリストのゆかりんさんにインタビューしました。ゆかりんさんは茨城県つくば市のセレクトショップ「Neutral Closet」（ニュートラルクローゼット）のスタイリストをされていて、「体型のコンプレックスを隠さず目立たなくしておしゃれを楽しめる」着痩せのポイントを日々発信しています。  

二の腕が気になる方にはトレンドのシアー素材がおすすめ

――ぽっちゃり体型の方の着痩せポイントについて教えていただきたいです。 ゆかりんさん:気になる身体の部分以外に視線がいくようにするのがポイントです。隠したいと思うと、全身を布で覆い隠してしまいがちで、ただ大きめのサイズを着る方もいらっしゃると思うんですけれど、そうすると、腰の位置がわからなくなるし、身体の重心も下がっていってしまうんです。 もしかしたら本当はウエストが細いかもしれないのに、という、本来その方が持ち合わせている魅力的な部分まで隠れて見えなくなって、実際のサイズ以上に大きく見えてしまいがちなんです。 ――さらに詳しい着痩せのポイントを教えていただきたいのですが、まず、下半身のぽっちゃりさん、太ももやお尻が大きい人だとパンツはテーパードがいいという動画を拝見したのですが、その他、素材などで気をつけた方がいいポイントはありますか。 ゆかりんさん:テーパードもいいですし、ワイドやストレートのパンツとかもおすすめです。素材的には、柔らかくて落ち感のあるとろみ素材の方が肉感を拾いにくいのかなと思っています。下半身が気になる方の場合、よく「張り感や厚みのある素材の方が体型が隠れます」と提案されることも多いんですけれど、個人的にはそれだと骨盤の張りやお腹周りのシルエットをそのまま拾いがちかなと思っています。 どちらかというと柔らかい素材、とろっとした素材の方が下半身のカバーに向いているかなというのは、自分で選ぶ時もそうですが、今まで多くの方をスタイリングさせていただいてきた中でも感じました。  ――スカートの場合だとどんなものが着痩せして見えるんでしょうか。 ゆかりんさん:スカートに関しては着こなしさえ間違えなければという前提条件がつくんですけれど、最近だとロング丈のタイトスカートが最強の着痩せアイテムだと思っています。 この前提条件というのは、お腹とお尻が隠れる前後差のある丈のトップスとコーディネートすることです。着こなしに立体感も出せるし、めちゃくちゃ細く見えるのでおすすめです。 タイトスカートって、お腹とお尻が気になっていると「パツパツになるから無理」と敬遠されている方が多いと思うのですが、合わせる洋服のデザインによって、そのパツパツ感を視覚的に遮ってあげることがちゃんとできるんです。それさえできれば、「勝利確定」だなと個人的には思っています。ロング丈がおすすめです。 ――お腹とお尻が両方隠れる前後差のあるトップスを選ぶのが大事なんですね。 ゆかりんさん:それさえ選んでいただければタイトスカートはすごく細く見えます。もし、前後差のあるトップスがない方は、長めのカーディガンやジレ、ジャケットなどの羽織りで、お腹や骨盤の張りを視覚的に削ることができますよ。 タイトスカートって縦にストンと落ちるシャープなシルエットなので、オーバーサイズの羽織りを着ていただいても、40～60代の方でもだらしない印象にならないですし、合う羽織りもののバリエーションも多いと思います。 ――今は特に流行っているジレだと、気軽に手持ちのトップスに合わせて使いやすいかなと思います。次に、上半身について、二の腕が気になる方やバストが大きい方はどんなポイントでトップスを選ぶのが良いのでしょうか。これから春夏になってなかなか隠せないという声も多いですが⋯⋯。 ゆかりんさん:まず、二の腕が気になる方は、今流行っている透け感のあるシアー素材のトップスや、かぎ針編みやメッシュになっているサマーニットがおすすめです。 ボディラインがはっきりわかってしまうくらい透明感のあるシアー素材だとミドル世代にはちょっと着にくいと思うのですが、最近は控えめな透け感のトップスが多く出ています。控えめなシアー素材だと、肌や腕の輪郭の見え方が曖昧になるんです。ぼやけて、実際のサイズ感がカモフラージュされるといいますか。 透け感があると長袖でも暑苦しく見えないのと、控えめな感じなら上品さも出るので、初夏くらいの時期でも着ていただけます。体型カバーと上品さの両立ができるんです。 かぎ針編みやメッシュのトップスも最近のトレンドに上がってきているのでおすすめなのですが、一枚で着るのはちょっと恥ずかしいと思われるかもしれません。でも、中に、単品でも着こなせるようなきちんとしたタンクトップやキャミソール、ノースリーブのワンピースなどを合わせていただくと抵抗なく着られると思います。 ――トレンドのシアー素材などの透けるトップスだと、肌や身体の輪郭が曖昧になるからいいというのは発見でした! ゆかりんさん:そうなんです。意外とおすすめなんです。私自身もそうですけれど、体型が気になる方は透け感のあるトップスや、先ほどのタイトスカートって敬遠しがちなんです。でも実は意外にそっちの方が、体型カバー力があったりするんですよね。 合わせ方さえ間違わなければ、これまで敬遠していたアイテムの方が、自分の実際の体型よりもサイズ感が小さく見えることってよくあります。 あと、バストが大きい方は、基本的にVネックが良いというのはずっと続いていますが、ボートネックも首や鎖骨のラインがすごく綺麗に見えるのでおすすめなんです。Vネックとクルーネックの間くらいの鎖骨が見える程度のものが良いです。Vネックだと胸元が強調されて苦手という方には特におすすめしますね。

  構成・文/大槻由実子 編集/坂口彩