厚陽小・中を小規模特認校に 中学生市議会で生徒が市に要望【山陽小野田】
山陽小野田市教育委員会は、厚陽小・中で、市内のどこからでも転入学を認める小規模特認校制度の導入を進めている。市が第2次総合計画の中期基本計画に掲げた重点プロジェクト「ひとを創る」の主要施策で、少人数によるきめ細やかな指導の充実や地域の活性化を目指す。2025年度からの開始を見込んでいる。 同校は17年度に市内初の施設一体型小・中一貫校としてスタート。児童と生徒が活発に交流することでコミュニケーション力や自主性などを養い、地域と合同の運動会や避難訓練を実施するなど、小規模校ならではの教育活動を展開してきた。来年度の児童・生徒数は小学生56人、中学生24人を予定している。 一方で、生徒数の減少とともに人間関係が固定化する課題があり、市教委では特認校制度を検討していた。さらに、同校でも「小規模校の特色を生かして校区外から児童・生徒を呼び込みたい」と考え、昨年8月の中学生市議会で生徒が市に要望。今年1月に市教委定例会で制度の導入が承認された。 対象は、同校で教育を受けることを希望する市内小・中学校の在学者または入学予定者。 開会中の市議会3月定例会で可決されれば、要項の作成に着手。来年度は、学校運営協議会やPTAへの説明、地域や保護者を対象とした勉強会を実施。10月に申請の受け付けを始め、12月に希望者との面談を行う予定。 池田訓啓校長は「子どもたちにとって、自分たちの意見が市政に反映されたことは貴重な経験になっただろう。小規模校に通うことを前向きに捉え考えたことが素晴らしい」と話した。