世界が注目「内視鏡AI]開発者が明かす「誰に何を聞くかしだいで人生は大きく変わる」という事実
のちに起業するときも、このスタンスで通しました。実際に起業し、数十億の大型資金調達を成し遂げた人に会いに行って、起業のやり方のアドバイスをもらいました。 その中には、それまで会ったこともない方も多くいました。 なぜ面識も何もない人間が、聞きに行って教えてもらえるのでしょうか。私も、自分から話を聞きたいと言っておいてなんですが、彼らが私と会うメリットがどこにあるんだろうとは思っていました。 しかし、実際に話をしてみて感じたのは、「こんなふうに会ってくれるような人だからこそ、成功しているのだ」ということです。損得抜きに、同じ業界に入ってくる後進の面倒を見るような人だからこそ、成功をつかんでいるのです。
逆に言えば、人をむげに扱ったりするようでは、成功はおぼつかない、ということなのでしょう。 ですから皆さんも、何か知りたいことがあったなら、恐れず聞きに行くべきです。 ■礼儀さえ守ればあなたが思う以上に門戸は開かれている 「そうはいっても、自分は、相手に役立つ情報を何も持っていない。本当にアドバイスを聞くだけの面会になってしまって、失礼ではないだろうか」という人もいるかもしれません。 それでも、「私はこういう現場で、こういうことを実践しています」とか、「僕はこんな研究をしていて、今のところこんな結果が出ています」とか、少なくとも「私はこのようなことをやりたくて、このような計画をしています」ということくらいは話せるでしょう。
私も今、話を聞かれる立場になって思いますが、そういう新しい取り組みの話を聞くだけで、相手は十分なのです。それで年代の違う人からの視点や、最新情報を得られるだけで十分対等な取引になると思います。 ただし、一度会ったあとは、その後どんな展開や進捗があったかを連絡したり、報告したりしておくのが礼儀です。聞きっぱなしで、「その後どうしたんだろう?」と思わせるのが一番失礼です。 特に、誰かを紹介してもらったときは、会ってどうだったかももちろん報告してください。紹介した先との関係もありますから、こちらが思う以上に首尾を気にしているものです。こうした礼儀さえ守れば、会いに行くことを恐れないことです。あなたが思う以上に門戸は開かれています。
多田 智裕 :AIメディカルサービスCEO