〔東京外為〕ドル、157円台半ば=日銀総裁会見受け小幅安(17日午前9時)
17日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前週末の植田和男日銀総裁の会見を受けて売りが強まった流れから、1ドル=157円台半ばと小幅安で始まった。午前9時現在、157円55~56銭と前週末(午後5時、157円67~67銭)比12銭のドル安・円高。 前週末の海外市場では、欧州時間は植田日銀総裁のタカ派的な会見を受けて売られた流れが続き、一時156円80銭台まで下落した。ただ、同水準では買い戻され、米国時間の序盤は157円30銭台に浮上。同水準でもみ合った後、終盤にかけて157円40銭台に上昇した。週明け東京時間の早朝はやや買われ、157円50銭台で推移している。 前週末の日銀の金融政策決定会合は現状維持だった。一方、国債買い入れについては減額方針が決められたものの、減額幅など具体的な決定は先送りされた。このため、市場では「国債購入の減額に慎重」(FX業者)と受け止められ、一時158円20銭台まで水準を切り上げた。もっとも、その後の植田日銀総裁の会見では、減額は「相応の規模」と明言されたことからドル円は急落。また、「利上げもあり得る」とのフレーズもドル円の売りを誘い、欧州時間も下げが続いた。 ただ、156円台後半までの下げで「いったん売りは一巡した」(FX業者)とされ、その後は買い戻しが優勢となった。週明けの東京時間は「日米欧の金融政策が決定される“中銀ウィーク”の通過でいったんは材料出尽くしになった」(大手邦銀)こともあり、目先は「157円台半ばを軸にもみ合う展開になる」(同)との声が聞かれる。 ユーロは対円で軟化する一方、対ドルは小動きとなっている。午前9時現在、1ユーロ=168円63~63銭(前週末午後5時、168円82~83銭)、対ドルでは1.0702~0703ドル(同1.0707~0707ドル)。