必要不可欠な武力の構築支援を米国に呼びかけ 国防副大臣が米台国防会議で呼びかけ
(フィラデルフィア中央社)徐衍璞(じょえんはく)国防副部長(国防副大臣)は23日、米ペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれた「米台国防工業会議」で講演し、米国に対し、台湾が必要不可欠な武力を迅速に構築するための支援を呼びかけた。 同会議は台湾と米国間のビジネスに関係する企業でつくる「米台商業協会」が主催。今年で23回目を迎え、22日から24日までの日程で開かれている。米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)のイングリッド・ラーソン執行理事や米国防総省、国務省の官僚の他、ロッキード・マーチンなど米国の主要軍需企業の代表、シンクタンクの研究者らが出席した。 主催者が講演後に提供した資料によれば、徐氏は、国防産業における台米間の協力が深まれば、中国に対して「台湾に対して軽率に戦争の引き金を引くな」とのメッセージを発信することができるとし、中国による台湾侵攻において成功するか否かの不確定性が大幅に高まるとの見方を示した。その上で、台湾はハイテク軍事技術や優れた人材を有し、情報の機密性確保にも全力を尽くしているとアピール。米国の国防サプライチェーン(供給網)に加わることで米国の行政や民間と共に軍需産業で協力し、抑止力を増強させたい考えを述べた。 また、米国が分業の形で、互恵の基礎の上で、日本やオーストラリアなどの国家に照らして台湾にも武器の共同生産あるいはライセンス生産を認めることを望むと語った。予定通りに台湾への引き渡しができない武器については、自発的に他の同盟国に問い合わせ、同種の武器を台湾に売却するよう求めた。 徐氏は、台湾は世界の平和を安定させる力だとし、台湾には米国など理念の近い国々と共に世界秩序の維持に尽力し、ハイテク産業のサプライチェーンの強靱(きょうじん)性を強固にしていく意思があると強調した。 (石秀娟/編集:名切千絵)