ソフトバンクCS突破、投手陣3試合全て2失点に抑える…スチュワート「最低限の仕事はできた」
プロ野球のセ・パ両リーグのクライマックスシリーズ（CS）は18日、ファイナルステージ第3戦が行われ、パは、ソフトバンクが日本ハムを3―2で下して3連勝。アドバンテージの1勝を含む通算4勝0敗で4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。最優秀選手にはソフトバンクの山川が選ばれた。 【イニング】試合結果
ソフトバンク3―2日本ハム（18日）――ソフトバンクが競り勝った。一回に山川と近藤の連続適時二塁打で2点を先行し、追いつかれた後の四回には周東の適時打で勝ち越し。5回2失点のスチュワートの後、4投手の無失点リレーでリードを守った。
日本ハムは八、九回に得点圏に走者を進めたが、あと1本が出なかった。
シーズンを通して成長を続けてきたソフトバンクの投手たちが、CS突破を決めた大一番で存分に力を見せた。
先発は9勝を挙げたスチュワート。三回に先頭・伏見への不用意な直球を本塁打とされ、リズムを崩して追いつかれたが、なお二死一、二塁のピンチをしのいだ。四回も得点圏に背負った走者をかえさず、5回2失点にまとめ「最低限の仕事はできた」。CSファーストステージ初戦を任されたが、三回途中4失点でKOされた昨年との違いは歴然としていた。
六回は尾形が150キロ半ばの直球で圧倒。七回は、昨季は一軍で登板機会がなかった杉山が、2三振を含む三者凡退で切り抜けた。2人の投げっぷりを王貞治球団会長は「堂々としていた」と称賛。残る2イニングは、ともに3連投のヘルナンデスとオスナが貫禄の投球で締めた。
3試合を全て2失点に抑え、日本ハムの勢いを押しとどめた。その姿は野手の奮起を呼び、「（投手陣が）無駄なランナーを出さない、無駄な1点を与えないというところが攻撃のリズムにつながった」と近藤。投打がしっかりとかみ合った。
現役時代はスラッガーだった小久保監督だが、常々「野球はピッチャー」と口にしてきた。重視する投手陣がきっちり働き、無傷の3連勝。指揮官が「強い決意を持って挑みたい」と力強く宣言した日本シリーズへ手応えは十分だ。パ・リーグ王者として、日本一への道をひた走る。（平島さおり）
ソフトバンク・小久保監督「4番山川がどっしりと打線を引っ張って、けがから復帰した近藤も足の痛みをこらえながら懸命にプレーしてくれた」
