帝京大、53年ぶり8強 4番・山本涼貴が決勝の適時三塁打/大学野球選手権
全日本大学野球選手権第3日は12日、神宮球場と東京ドームで2回戦が行われ、神宮球場では帝京大(首都)が4-3で関学大(関西学生)を下し、53年ぶりに8強へ進出した。4番の山本涼貴外野手(3年、聖望学園高)が九回に決勝の適時三塁打を放った。準々決勝は13日に神宮球場で行われ、天理大(阪神)と対戦する。 アルプススタンドからの応援を力に変えた。山本涼が4番の役割を果たし、チームに全日本大学選手権での53年ぶりの勝利をもたらした。 「何回もチャンスがあって潰してきたので、ここしかないと思った」 九回2死三塁で迎えた第5打席。2-2から131キロのスライダーをとらえて左中間に適時三塁打を放ち、三塁塁上で派手なガッツポーズを見せた。先発したエース左腕の栄龍騰投手(4年、津田学園高)が尻上がりに調子を上げ、8回5安打3失点と粘りの投球。接戦をものにした。 昨春は首都大学2部リーグで5位に沈んだ。山本涼は「何かを変えなきゃと雰囲気から入った。今までは応援が全然駄目だった」と試合前日にベンチ入りメンバーを含めた部員全員で決起集会を兼ねた応援の練習を野球部寮の屋内練習場で始めたことを快進撃の要因に挙げた。「応援で気合が入った。応援があるから今のメンバーは頑張らなくちゃいけない」。昨秋に2部で優勝を果たし、入れ替え戦を制して1部に昇格。勢いに乗って今春は史上初の昇格即優勝を成し遂げ、全国大会での1勝にまでつなげた。 唐沢良一監督(54)は阪神・青柳晃洋投手(30)やヤクルトの塩見泰隆外野手(31)らから連絡をもらうなど、OBの今大会への注目度が高いと明かし、「1回勝てたので、また明日も頑張りたい。1勝ずつです」と初の4強入りを見据えた。(尾﨑陽介)