アルカラス 負傷で途中棄権した18歳シャンを気遣う「焦らず、しっかり回復を」<全豪オープン>
全豪オープン
テニスの全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)は20日、男子シングルス3回戦が行われ、第2シードのC・アルカラス(スペイン)はワイルドカード(主催者推薦)で出場した18歳で世界ランク140位のシャン・ジュンチェン(中国)が6-1, 6-1, 1-0の時点で棄権したため、思わぬ形で大会初のベスト16進出を決めた。試合後の会見でアルカラスは負傷したシャンを「今は焦らず、しっかり回復し復帰を急がないこと」と気遣った。 【ジョコビッチ、アルカラスら全豪オープン組合せ】 昨年の全豪オープンは足の負傷により欠場した20歳で世界ランク2位のアルカラスが同大会に出場するのは2年ぶり3度目。最高成績は2022年に記録した3回戦進出となっていた。今大会は1回戦で同131位のR・ガスケ(フランス)、2回戦で同46位のL・ソネゴ(イタリア)を下し3回戦に駒を進めた。 3回戦で顔を合わせるシャンは現在18歳。アルカラスがツアー大会で自分よりも若い選手と対戦するのは今回が初めてとなった。 この日、アルカラスは9本のウイナーを決めるなどファーストサービスが入ったときに84パーセントの高い確率でポイントを獲得。第1セットで3度のブレークに成功し先行すると第2セット、途中右脚の治療でメディカルタイムアウトを取り思うようなプレーが出来ないシャンに対し、このセットでも1ゲームしか与えず勝利に王手をかける。 そして第3セット、シャンは第1ゲームをなんとかプレーしたが、第2ゲームの1ポイント目終了時点でこれ以上の試合続行は困難と判断し棄権。アルカラスが思わぬ形で16強入りを決めた。試合時間は1時間6分となった。 試合後の会見でアルカラスは「試合序盤から彼(シャン)は本調子ではなかったし、年始にプレーしていたようなレベルではなかったと気づいた。でも自分のことに集中しなければならなかった。いいプレーができたと思うけど彼のプレーは明らかにベストではなかった」とコメント。 「彼とはもっといい試合をしたいね。彼はベストのプレーをしていなかったと思うけど、簡単にボールを打つのが見えた。本当にボールを打つのがうまいね。いい選手だと思うよ。これから大きな舞台で何度も対戦することになるだろうね」 「私が彼にできるアドバイスは今は焦らず、ドクターに診てもらうなりして、しっかり回復し復帰を急がないこと。彼には本当に大きなチームとプロフェッショナルなチームがついているからね」 なお、アルカラスは4回戦で同60位のM・キツマノビッチ(セルビア)と対戦する。キツマノビッチは3回戦で第14シードのT・ポール(アメリカ)を6-4, 3-6, 2-6, 7-6 (9-7), 6-0のフルセットで下しての勝ち上がり。
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