北朝鮮による韓国人拉致事件…「被害者のこと、忘れるな」韓国で祈願碑除幕
【05月28日 KOREA WAVE】約40年前、北朝鮮に拉致された韓国の高校生5人の無事帰還を願う祈願碑が、初めて政府主導で被害現場に建てられた。 高校生5人は1977~78年、全羅北道群山(チョルラブクド・クンサン)の仙遊島(ソンユド)、全羅南道新安郡(チョルラナムド・シンアングン)の紅島(ホンド)にそれぞれ旅行に来て、北朝鮮工作員に拉致された。 キム・ヨンナムさん(当時16歳)は1977年8月5日、群山(クンサン)機械工業高校1年生に在学中、仙遊島で拉致された。キムさんはのちに日本人拉致被害者の横田めぐみさんの夫となった人物だ。 同年8月12日、イ・ミンギョさんとチェ・スンミンさん(ともに当時17歳)は平沢泰光(ピョンテクテグヮン)高2年に在学していた友人とともに紅島を訪れていた時、拉致された。翌年8月10日、イ・ミョンウさんとホン・ゴンピョさん(同)は、ともに天安(チョンアン)商業高校3年に在学しており、紅島に来ていて拉致された。 統一省は、拉致高校生の送還を祈願し、国民の共感を得る目的で、仙遊島と紅島の2カ所に「三輪の忘れな草」記念碑を建てた。仙遊島で開かれた式典には、キム・ヨンホ(金暎浩)統一相のほかターナー米国務省北朝鮮人権大使、チェ・ソンリョン(崔成龍)戦後拉致被害者家族連合会理事長ら出席した。 統一相は「拉致・抑留は韓国国民だけでなく、多くの国の被害者が存在する国際的な人権問題だ。国際社会が連帯して拉致犯罪を集中的に取り上げ、責任糾明のための実質的措置についての議論を始めなければならない」と促した。そのうえで北朝鮮に対し、高校生5人全員を家族のもとに帰すよう求めた。 ターナー大使は「516人の拉致被害者が依然として行方不明のままだ。被害家族に無条件で家族に会える機会が必要だ」と強調した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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