「偏差値70の高校、学内の上位何%で合格?」を教えると、中学生の勉強時間が増える理由
小5で高校の志望校を提出!
中学生にもなると、ときに「自分は、何のために勉強しているのか?」と考えることもあるでしょう。 そんなときに、「志望校」があるのとないのとでは、自分の中での勉強する理由や意味づけが変わってきます。 そうしたことから、私の塾では小学生のうちから偏差値や高校の話をして、小学5年生のときには、実際に「高校の志望校」を書いて提出してもらっています。 そのうえで生徒たちはさまざまな実力テストで、その志望校の判定を目にしているのです。 これらの「目標」の「見える化」は、モチベーションを上げる大きな要因になります。 志望校という「目標」をもたない状態で勉強をするよりも、目標があったほうがモチベーションが上がる可能性ははるかに高くなるのです。
勉強時間が増加した実際の例
そして、モチベーションが上がるとどうでしょう? まずあげられるのが、それが勉強時間の増加にもつながるということです。 実際の例を紹介しましょう。 中2の冬ごろに、具体的な志望校を決めた生徒がいました。その生徒の志望校は、本人の偏差値からすると5~6も高い、偏差値70の高校でした。「どうしても合格したい」という思いが強かったのでしょう。 その生徒は、中3になる前の春休み中、誰よりも早く塾に来て、自学をしていました。 毎日、塾の授業とは別に、3時間~4時間ほど勉強していたのです。 もし、そのタイミングでまだ志望校が決まっていなければ、そこまで勉強時間が増えていなかったでしょう。 結果的に、その生徒の偏差値は少しずつ上がり、最終的に志望校の合格を勝ち取りました。 目標の「見える化」がモチベーションと勉強時間のアップにつながり、いい結果をもたらした好例と言えるでしょう。 ■齋藤明 20年以上の経験を持つ進学塾塾長。埼玉県川越市の難関校合格専門塾「松江塾」で、過去18年間にわたり多数の学年1位の生徒を輩出してきた実績がある。また、ブログ、YouTube、Instagram、X(旧Twitter)などで高校の情報や勉強方法に関する情報を日々発信している。
齋藤明