なぜ井上尚弥の父真吾トレーナーはタパレスの「勝つ自信は2000%」発言を「オーラもない。尚弥が劣っているものは何もない」と一蹴したのか?
プロボクシングの4団体統一戦(26日・有明アリーナ)でWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(30、大橋)と対戦するWBAスーパー&IBF世界同級王者のマーロン・タパレス(31、フィリピン)が20日、横浜市内の大橋ジムで公開練習を行った。タパレスは井上に勝って4つのベルトをまとめる自信を「2000%」と豪語。一方で視察に訪れた井上の実父で専属トレーナーの真吾氏(52)は、「感じるものは何もなかった。一発だけに気をつければ問題はない。尚弥が劣るものは何もない」と冷静に分析した。 【画像】あの美女格闘家が刺激的なへそ出しコーデでパキパキの腹筋披露
「タパレスはフルトンのように怖気づかない」
「試合に勝つ自信は大きい」 公開練習前の質疑――それは何%くらいの自信なんだ?―それは何%くらいの自信なんだ?続いて飛んだ質問にプロモーターのショーン・ギボンズが先に答えた。 「200%だ」 “宣伝屋”に聞いたわけではない。 本人に?と突っ込むとタパレスが笑って言う。 「2000%だ」 ずいぶんと昔に「200%男」を売り物にしていた格闘家がいたが、こちらは「2000%男」。 メディアの見出しにはなる。 ただタパレスは、それ以上の話をすることをしなかった。 7月の井上とスティーブン・フルトン(米国)との一戦を目の前で見たときに「戦略が頭に浮かんだ」そうだが、何を聞いても「26日の試合を見てもらえばわかる」の一辺倒。 前日の羽田空港での囲み取材で井上の長所をスピードでもパワーでもなく「ボクシングのうまさ。IQの高さ」とした点が気になり、その理由を聞いてみたが、「彼がチャンピオンなのでうまいと言った。その言葉でパワーは褒めたつもりだ」ということだったらしい。彼なりの井上へのリスペクトの証だったのだろう。 「2000%」の根拠については、代わりにギボンズが説明した。 「我々は勝つために来た。フルトンのような試合にはならない、彼は、怖気づいていた。やはり井上と日本と戦うとなると、フィジカルよりメンタルがカギ。ダスマリナス、バトラー、フルトンとみんな心理的な弱さが出ていた。だが、タパレスは、五輪のメダリストでもある(前王者のムロジョン・)アフマダリエフに勝って日本に来た。井上とフルトンの試合を見てどのような動きを見せるかの知識もある。強さを見せて欲しい」 井上のバンタム級王者時代にキャンバスに倒されたマイケル・ダスマリナス(フィリピン)、ポール・バトラー(英国)、そして前戦のフルトンの名前を出して、その強さにビビってしまっていたファイトをなじり、怖がることのないタパレスの気持ちの強さを強調した。 また契約にリマッチ条項がついているかどうかは明らかになっていないが、もし万が一タパレスが勝った場合、井上との再戦を最優先にすることを約束した。 「井上がこのチャンスを与えてくれた。その場合はリマッチが優先になる。日本での試合になるだろう」 ファイトマネーをふっかけて2度美味しい思いをしようというわけか。 タパレスもフィリピン初の4団体統一王者へかけるモチベーションについてユーモアを交えて語った。 「家族、そして我々のチーム、そして自らのキャリアのためだ。オレには妻も子供もいる。だからガールフレンドを作ることはできないけどね」
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