都南図書館でレコードと本の展示 音楽から本、本から音楽へ興味広げて
盛岡市都南図書館(盛岡市永井)で現在、読書週間企画行事「音&本(オンアンドホン)」が開催されている。(盛岡経済新聞) 10月27日~11月9日の「読書週間」に合わせて企画した。同館は10月から長寿命化に向けた修繕のため約1カ月間休館していたことから、「あらためてさまざまな所蔵品を見てもらいたい」と、同館が所蔵するレコードと書籍や雑誌を組み合わせた企画を考案した。 同館では8500枚のレコードを所蔵し、普段も館内で試聴できる。今回は所蔵しているレコードから選んだ約100枚と関連する図書約100冊の展示と、ミニレコードコンサートを行う。 レコードと関連図書を選んだのは職員の田村信昭さん。「図書館でのレコード展というのも珍しいと思う」と田村さん。「レコードを懐かしいと感じる世代から、近年のレトロブームに触れている若い世代の皆さんまで、聴いて、読んで楽しめるレコードと本を選んだ」と話す。 展示するレコードは民謡からオペラ、ジャズ、ロック、シャンソン、日本のアーティストまで幅広くそろえ、各音楽ジャンルやアーティストにちなんだ図書も一緒に並ぶ。入り口付近では盛岡出身の石川啄木が好んだ音楽家のリヒャルト・ワーグナーのレコードと関連書籍を紹介する。会場となっている視聴覚室の環境を生かして、職員たちが選んだレコードも再生。椅子を用意し、座りながらじっくりとレコードを聴き、本を読めるようにする。 9日に行われるレコードコンサートは「トナン・レコードの森」と題して3枚を演奏。今年9月に亡くなったセルジオ・メンデスさんのレコードと、ルチアーノ・パバロッティが出演する歌劇「トゥーランドット」のレコードのほか、1枚は5枚の候補の中から来館者の投票によって決める。投票は6日まで展示の中で行っている。 田村さんは「音楽と本を同時に楽しめるのは図書館の強み。音楽から本、本から音楽へと興味の幅を広げる機会になれば。芸術の秋に音と本を楽しんで」と呼びかける。 開館時間は9時~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜休館。11月12日まで。ミニレコードコンサートは13時30分~15時。定員は50人。入場無料。
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