三谷幸喜「『作っている奴らだけが楽しそうだ』と言う人もいるから…」作品を作るうえで気を付けていることとは?
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、脚本家・三谷幸喜さんと山崎怜奈さん。ここでは、山崎さんが三谷監督作品「スオミの話をしよう」のスタッフから聞いた“現場の雰囲気”について言及しました。
山崎:三谷さんの現場のスタッフさんが、「僕は三谷組以外の作品にもいろいろ出入りしているんですけど、三谷さんの現場がいちばん楽しかったです。三谷さんは怒らないし、穏やかだし、みんな笑っているし、すごくいい現場です」とおっしゃっていて“すごくいい空気感(の現場)なんだな”って思いました。 三谷:本当ですか? それは何よりですね。でも僕は、そのために何か特別にしていることとか、頑張っているような意識は自分にはないから……よっぽどほかの現場はつらいんだろうな。 山崎:そっち(笑)!? 三谷:(笑)。でも、やっぱり厳しいことも必要だと思うんですよ。そのなかで何か新しいもの、いいものが生まれてくることも当然あると思うんですけど、自分自身が(下積み時代に)あまりそういうつらい場にいたことがないから、自分の現場でもあまりイメージが湧かないんですよね。 山崎:でも、コメディを作っている現場で、作っている人たちが「楽しい」と言っているのは、めちゃくちゃいいことですよね。 三谷:そうだね。でも、作品を観て「作っている奴らだけが楽しそうだ」みたいなことを言う人もいたりするからね。 山崎:内輪ノリみたいなことですか? 三谷:うん、そういうふうにはなりたくないとは思っています。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」放送より)