「餃子×酢コショウ」発祥の店!? “力強い絶品町中華”の魅力とは? 究極のパラパラチャーハン「ドラゴン炒飯」も【遠くても行きたい町中華#08】
●“酢コショウが究極に合う餃子”が食べられる店
餃子のタレといって思い浮かべるのは醤油、ラー油、お酢が一般的ではないでしょうか。関西ではポン酢、川崎では味噌など、土地土地により餃子のつけだれ、楽しみ方は多様です。 【画像】ちょっと! 餃子以外は!? 赤坂の人気町中華「赤坂珉珉」の料理を画像で見る(15枚) 中でも、たっぷりの黒コショウにお酢で味わう「酢コショウ」発祥の地、とされる中華料理店が、東京・赤坂にある「赤坂珉珉」。ディナータイムは予約必須、行列ができる人気店でもあります。 発祥の地。逆説的に言えば“酢コショウが究極に合う餃子”が食べられる店とも言えます。果たしてどんな餃子なのか? 期待に胸を膨らませつつ店に向かいます。
店がオープンしたのは約50年前。先代の店主は、日本で初めて餃子をメニューに出したといわれる、渋谷の恋文横丁にあった「珉珉」で修行後、赤坂に店を開いたとのこと。現在は、渋谷の珉珉そのままの味ではなく、進化した味を提供しているとのことです。 「手を抜かないこと。それは料理、サービス、接客全てにおいてですが、昔より進化した味を提供していく。レシピは常に成長しています」と話す二代目店主。 そんな、赤坂珉珉のおすすめ料理を紹介します!
●まずはこれから! 店の看板メニュー「焼餃子」770円
店には焼餃子、水餃子、炒餃子(揚げ餃子)、炒醤餃子(味噌餃子)の4種類があり、もちろん人気No.1は焼餃子。中身は豚肉、白菜、ネギ、ニラがたっぷり、やや厚めの皮にみっちりと入っています。
実際に味わってみると、さっくりとした口当たりに続いてもっちり感、そしてたっぷりの汁が溢れてきます。まるで小籠包のようなジューシー感。そして旨みが強い! この旨みを楽しむのに醤油はいらない。むしろ、酢とコショウでさっぱり、キリッと味わうのがちょうどいい。酢コショウが生まれた理由に思わず納得です。 「酢コショウがいつ産まれたのかは不明ですが、だいぶ前からですね。最初は店側がお客様にお勧めしていて、そのうちに広まっていったと思います」と店主。さすが発祥の店と呼ばれるだけある力強い餃子。これはビールもご飯も進む! ●トロトロ濃厚がたまらない! 炒醤餃子(味噌餃子)1045円 さっくりジューシーな焼餃子に対して、ふわっともちっとした口当たりがたまらないのは炒醤餃子(味噌餃子)。 味噌餃子というと、一般的には皮の中、具の味付けに味噌を入れる、というものが多い中、この店の味噌餃子は、餃子の上にたっぷりの味噌あんかけがかかったもの。焼餃子と違い、ツルッと、トロッと、そしてふんわりとした餃子です。 「焼餃子も味噌餃子も同じ餃子です」と店主。しかし食べた印象は全く違う。ほんのり甘い、味噌と挽肉のあんの旨みがしっかりまとわりついた餃子は、なめらか、かつ旨みが口の中で一気に弾けるようなおいしさです。 ●究極のパラパラチャーハン「ドラゴン炒飯」825円 二代目店主が考案したというドラゴン炒飯。具はニラ、ニンニク、チャーシュー、卵。塩味ベースのチャーハンです。 ご飯はパラッパラ、そしてニンニクがっつり。餃子に負けないストロング感のある、ワシワシとかっこみたくなるチャーハンです。最初は塩味のあっさりとした感じですが、後からニンニクとニラがぐわーっとやってきます。餃子はもちろんですが、これを食べないと後悔する! と言い切れる美味しさです。 「これからの季節は、新キャベツ、春キャベツが美味しいから、回鍋肉1540円もおすすめですね」と店主。 ディナータイムは予約をしないと入れないほど人気の「赤坂珉珉」。夕方の開店直前には予約をした人たちの列ができ、あっという間に満席になっていきます。 「なので、夕方以降の場合は必ず電話予約をしていただきたいですね。駅から遠いので、はるばる来ていただいて、店に入れないのは申し訳ないので」。 青山一丁目駅から徒歩約8分、赤坂駅から約9分、住宅街の路地に立つ、人気の中華料理店。エナジーチャージをしたい、気合を入れたい、という日に食べたくなる、力強さを感じる餃子とチャーハンでした!
いしざわりかこ