米ロス山火事の経済損失、自然災害で過去最大級か-推定520億ドル超
(ブルームバーグ): 米ロサンゼルス近郊を襲っている大規模な山火事は、自然災害による経済的損失としては過去最大級に上ることが、暫定データから分かった。山火事に限れば、米史上で最悪の被害額となる可能性が高い。
気象情報サイトのアキュウェザーによると、サンタモニカやマリブ周辺で発生している火災により、住宅価格の中央値が200万ドルを超える全米有数の高級住宅地に被害が出ている。同社では山火事による被害や経済的損失が520億-570億ドル(約8兆2200億-9兆円)に上る可能性があると分析している。
今回の山火事では、ハリケーン並みの強風によって被害が拡大。今後も火が燃え広がり、さらに多くの家屋が焼失する恐れがある。
さらに人的被害や経済的損失に加え、刺激の強い煙による長期的な健康被害や観光業への打撃も予想されると、アキュウェザーは指摘した。
1980年までさかのぼる米海洋大気庁のデータによると、米史上最も被害額が大きかった自然災害は2005年のハリケーン「カトリーナ」で、被害額は推定2000億ドル。18年にカリフォルニア州全体を襲った「キャンプ・ファイヤ」を含む大規模山火事による被害額は推定300億ドルだった。
原題:$52 Billion Cost Would Rank LA Fires Among Worst US Disasters(抜粋)
--取材協力:David Stringer.
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Brian K Sullivan, Yasufumi Saito