農業との「二刀流」に取り組む異色のハンドボールチーム
■ハンドボール×農業安定した収入源に 国内最高峰のリーグ、日本ハンドボールリーグに所属する「ゴールデンウルヴス福岡」。 所属する多くの選手が、朝は農業、夜はハンドボールと二刀流の生活を送っている。選手たちの安定した収入源とセカンドキャリアの確保が目的で、農家にとっては若い人材の確保にもつながっている。収穫から糸島市にある直売所への出荷まで、選手やチームのOBが担っている。清水響選手は「僕が学生とかでやってきた中でも一番大変できつい。でもその中でやりがいを感じることができている」と充実感を口にする。 【写真で見る】野菜の袋詰め作業 ■農業との両立のためハンドボールの練習は夜に ある日の練習は、よる7時半から約2時間。福岡県那珂川市にある福岡女子商業高校の体育館を借りて行った。國分晴貴監督は、「他のチームは昼間や夕方くらいから練習していると思うが、うちは農業との両立。仕事と練習としっかり頭を切りかえてやらないといけない」と農業との両立の難しさを語る。 ■約4年ぶりのリーグ戦勝利 ゴールデンウルヴス福岡は、リーグ戦でなかなか勝てない日々が続いていたものの、4月、約4年ぶりに勝利を収めた。新たなメンバーも加わり、少しずつ力をつけている段階だ。 國分監督が試合のキーマンにあげるのが、最年長30歳でコーチ兼任の原健也選手。ポジションは、攻撃の起点となったり味方に指示を出したりするセンターバックでヨーロッパでプレーしたこともある経験豊富な選手。 練習では後輩に熱心にアドバイスをおくり、チームに対しては「他のチームと比べると身長が低い選手が多い。フィジカル、技術、あとはもっと勝ちたいという気持ちをどんどん出していくようにしていかないと」と話す。 自身についても、「チームの選手のなかでは最年長だが、僕が体を張ってオフェンスもディフェンスもやらないといけない」と責任感を口にする。 ■来シーズン、さらなる”勝利の収穫”を目指す 5月18日、今季最後のリーグ戦が行われた。最終戦を勝利で飾りたいゴールデンウルヴスは、開始早々6点のリードを許しながらも、徐々に反撃。一時は1点差まで詰め寄る。ところがその後、相手ペースで試合は進み今季2勝目を手にすることはできなかった。 原選手は「勝利が今シーズン1試合しかなかったので、それを3試合、5試合、どんどん増やしていけるように頑張っていきたい」と意気込んだ。来シーズンはさらなる”勝利の収穫”を目指す。
RKB毎日放送