小芝風花、高橋文哉の包丁さばきに脱帽…初のシェフ役は「撮影に入るかなり前から練習しました」<フェルマーの料理>
高橋文哉と志尊淳がW主演を務める金曜ドラマ「フェルマーの料理」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)に、小芝風花が出演中。同作で、小芝は二つ星レストラン「K」で働く唯一の女性シェフ・赤松蘭菜を演じている。このたび、WEBザテレビジョンでは小芝に独占インタビューを実施。初めてシェフ役を演じるにあたって準備したことや、リアリティーにこだわる撮影現場の様子、そして、これまで現場では最年少であることも多かった小芝が感じる自身の変化などついてたっぷりと語ってもらった。 【写真】すらりと伸びた美脚にうっとり…小芝風花の全身ショット ■ “料理×数学”で前人未到の世界へ挑む青春ストーリー 同ドラマは、「月刊少年マガジン」(講談社)で連載中の小林有吾による同名漫画が原作。数学者を志すもその道を挫折した天才数学少年・北田岳(高橋)が、謎多きカリスマシェフ・朝倉海(志尊)と出会い、数学的思考で料理という難題に立ち向かう、若きプロフェッショナルたちの青春ストーリー。 また、蘭菜役を演じる小芝の他、板垣李光人、白石聖、細田善彦、宮澤エマ、宇梶剛士、高橋光臣、仲村トオルらが個性豊かな面々がストーリーを盛り上げる。(以下、ネタバレを含みます) 11月10日放送の第4話では、トップグルメレビュアーがレストラン「K」の料理を審査。前菜担当からメインに抜擢された蘭菜が最高の一皿を作りあげ絶賛される。そんな彼女は、フレンチのシェフである母を目標に頑張ってきた過去があり、海に「かつて母親の店だった『K』を返して」と言い放つのだった。 ■ 調理師免許を持つ高橋の包丁さばきは「ものすごく上手」 ――シェフ役は初めてですが、撮影に入るまでの気持ちはいかがでしたか? 先生に教えていただく料理練習は全員が一堂に会さなかったので、皆さんがどれだけできるのか分からず、“みんなもっとスピードが速く手際がいいのかな?”“もっと練習しなきゃ!”みたいな焦りが出てきて不安でした。 特に初回の料理練習が志尊くんと高橋くんと一緒だったのですが、調理師免許を持っている高橋くんの包丁さばきがものすごく上手で…。そのときの圧倒的なすごさが印象に残ってしまい、撮影初日まで怖かったです。 ――ドラマの中では、そんな不安も感じさせないほど見事な包丁さばきを披露されています。 映ったときにかっこいいと思ってもらえる手さばきにしたいと思い、撮影に入るかなり前から練習しました。 やっぱり教えてもらうと全然違うんですよ。包丁を人差し指につけて動かすだけみたいな基礎中の基礎みたいなところから始め、ブリュノワーズという野菜を3ミリ角に切る練習や、玉ねぎを薄くスライスする練習をひたすらしています。もう家の冷凍室が野菜でパンパン(笑)。スープを作って毎日消費しています。 ■出演者は「コミュニケーション能力が高い方ばかり」 ――実際に現場に入られていかがですか? 毎回、撮影前に監督から「包丁と火は本物ですのでけがのないようにお願いします」と注意喚起されるのですが、それくらい全て本物を使用しているのでやっぱり緊張します。 そして手を動かしながらせりふを言うので、間のことも考えなくてはいけなくて…。かなり緊張感がある現場になっています。そして、お客様には料理を次々と提供しなければいけないため、戦場と化した厨房のリアルな感じをお伝えできる気がします。 ――かなり本格的な調理シーンで見応えがあります。 リアリティーにこだわっています。すべて本物なので、ドライもカメラテストも本番同様に気を張って撮影していて、特に第1話の冒頭は長いシーンを全て一連で撮影したので、自分が間違えられないという緊張感もプラスされていました。シェフ役って大変だなと思います(笑)。 ――蘭菜をどういう人物だと思って演じていますか? 「ミシュラン東京で星を獲っているシェフの中で女性は1%ぐらいしかいない」というせりふが第4話で登場しましたが、それくらい男社会で…。「K」にも蘭菜1人しか女性はいないんですよ。 その中で前菜を任され、第4話ではメインを任されて評価を得ている。相当実力を持っていると思います。それだけに自分にも厳しいし、ストイックだと感じます。 でもそんな自分に厳しいところが好きなんですよ。体力をつけるために何時間も働いた後にランニングをしながら帰宅するとか、全てにおいて妥協しないので、私も見習わなきゃと刺激を受けています。 ――第4話で蘭菜のバックボーンが少し見えてきました。 これまで海とのやりとりはあまり描かれてこなかったのですが、実は2人の間にはかなり大きな問題があって、第4話のラストでは「(かつて母親の店だった)『K』を返して」とも言っています。 第5話からは、海の本当の思いと実際にあった出来事、蘭菜の思ってきたことが描かれていくので、驚くことも多いと思います。これまで、岳や孫六(板垣)などいろんな人が描かれてきた中で、今度は蘭菜の素顔が見えてくる。群像劇ならではの面白さも感じられるので期待してください! ――物語も中盤になってきましたが、現場の雰囲気はいかがですか? 皆さんコミュニケーション能力が高い方ばかりなので、和気あいあいとしていて楽しいです。ちなみに厨房での撮影が緊張感あふれているので、合間はちょっとナチュラルハイになっていて(笑)。 みんなが集まれば、他愛のない「究極の質問」を真剣に考えて話し合ったりするなど、緩急がすごいんですよ。でも現場で笑っていられるからハードな撮影も乗り越えられるし、頑張ろうと思える。本当にこのメンバーでよかったなと思います。 ■「現場での役割が少しずつ変わってきている」 ――撮影の合間に、ペーニャ役のフェルナンデス直行さんにフランス語を教えてもらっているとも聞きましたが。 そうなんです! フェルナンデスさんをはじめ、ジョルダン役のスペイン人のジュアさんなどかなり多国籍な現場で。あと高橋くんも番組で韓国語を学んでいるらしく韓国語ができるんですよ。 私は、メモ帳を持ってみなさんに語学も教えてもらっています。語学も料理も学べる現場ってすてきですよね。ちなみにみなさん日本語ペラペラなんですが、せりふではわざとカタコトっぽく話していて。それを見ているとちょっと笑ってしまいそうになります(笑)。 ――本当に明るい現場なんですね。ちなみに岳は数学という武器を持っていますが、小芝さんにとっての武器はなんだと思いますか? なんだろう? 自分のことを語るのは難しいですが、よく明るいと言われます。撮影に入る前とか「いつまでその元気が続くかな?」とか言われるんですけど、わりと最後まで元気で(笑)。これは性格だと思います。 できるだけ楽しくお仕事をしたいという思いが常にあるのと、共演者に明るい方たちが多いので話していると普通に楽しくなっちゃう。ただ不安になるときもあります。やっぱり1人がいいと思う方もいらっしゃいますから、うるさくしていいのかなって。程ほどが大事ですね。 ――「フェルマーの料理」の現場でもムードメーカーになっているのですか? 今回はフェルナンデスさんです。常に話を振ってくれて、それに対してみんながあーだこーだと言っていて。あと高橋くんもかな? 等身大の男の子として本当にかわいいです。 一緒になって遊ぶときもあれば、親目線になって、「もうやめなさい!」と言ったりして(笑)。数年前までは私が現場で最年少なんてこともありましたが、少しずつ立場が変わってきていると感じています。 “こんな風に先輩方は見守ってくれたのかな?”と実感することが増えてきたというか。みんなが何かに困っていれば、私にできることがあればしてあげたい…なんて考えたりすることが多く、現場での役割が少しずつ変わってきていて。これからどうなっていくのか、すごく楽しみです。 撮影=加藤翔/取材・文=玉置晴子/ヘア&メーク=富永智子/スタイリスト=成田佳代