明治末期、大阪―京都開業【経済トレンド】 京阪ホールディングス「テレビカー」人気に
大阪と京都を結ぶ鉄道を敷設するために関東と関西の財界人らが発起人となって1906年に京阪電気鉄道を創立したのが起源だ。日本の資本主義の礎を築いた実業家、渋沢栄一が創立委員長を務めた。明治末期の1910年に大阪・天満橋―京都・五条間で開業した。(共同通信=出井隆裕記者) 戦局悪化に伴い、1943年に阪神急行電鉄(現阪急電鉄)と合併し、京阪神急行電鉄になった。戦後に分離して新生京阪が発足。1954年には車内にテレビを設置した特急車両の運転を始めた。「テレビカー」は京阪の代名詞となり、2013年まで運行を続けた。 現在、京阪本線・鴨東線(大阪・淀屋橋―京都・出町柳)を軸に営業し、輸送人員は関西私鉄で3番目の規模を誇る。沿線の遊園地も健在で、ひらかたパーク(大阪府枚方市)は家族連れやカップルに人気だ。 2008年には大阪市中心部のビジネス街・中之島方面に「中之島線」を開通させた。その後、持ち株会社、京阪ホールディングスに移行。2017年に特急に同社初の座席指定車両となる「プレミアムカー」を導入した。