市川團十郎が25年F1日本グランプリのアンバサダーに就任 父の十二代目團十郎さんとの思い出語る
歌舞伎俳優の市川團十郎(46)が24日、東京・歌舞伎座でF1ラスベガスGPパブリックビューイングイベントに出席した。 インディ500で2度の優勝を誇る佐藤琢磨(47)と、長男の市川新之助(11)とともに登壇。決勝レース前オープニングセレモニーではフォーミュラカー2台が舞台に登場し、團十郎が「延年之舞」を披露した。この舞は延暦寺や興福寺などで大法会の後の余興として、僧侶や稚児が舞ったものが原型となっている。歌舞伎十八番「勧進帳」にも登場し、長寿と平和への思いが込められている。 会場にはFIファンを中心に約1800人が集結した。佐藤は花道にあるスッポンから登場。團十郎とは18年前のロンドン公演から親交があるという。歌舞伎とF1のコラボ企画の印象について問われると「最初聞いた時は耳を疑ったが、良いですよね。どちらも文化を大切にしている。究極を目指すところとか集中力といった点では似ている」と述べた。 團十郎は来年4月に三重・鈴鹿サーキットで行われるF1日本グランプリのアンバサダーを務める。父の十二代目市川團十郎さんが生前F1好きだったことを明かし「子供の頃は毎日のようにグランプリを見ていました。横で私も見ていました。実物を見ると感動しますね」と父との思い出を振り返った。「どんな時代にも守っていくものと新しく時代に合わせて作られていくものがあるのは一緒。先ほどマシンを拝見したら、空気抵抗の設備などに時代を感じた。時代とともに向き合う方々の技術を感じた」と持論を語った。 團十郎はイベント中に元レーシングドライバーの鈴木亜久里氏(64)とも親交があることを明かした。「サウナでよく会うんです。皆さんレーサーはさわやかな方が多くて、人間性が素晴らしい」と語り、会場を盛り上げた。