草刈民代が明かした、夫・周防正行監督とけんかをしない理由 料理も交互に作るほどの仲の良さ「夫は外で食べるようなものを作る」
「草笛光子さんみたいになれたら」
ところで、寡作で知られる監督は「カツベン!」(2019年)の後、新作の知らせがない。いかがお過ごしなのか。 「コツコツ次の作品の準備もしていますけど、例えば袴田巖さんを支援する活動に参加しています。再審法改正というのはすごく重要なことらしいですね。(痴漢の冤罪がテーマの)『それでもボクはやってない』(07年)以降、法律関係の話を夫から聞いていますが、法律を知らないと何かがあったときにどうなるか分からない。夫がこういう活動に積極的に参加する気持ちはよく分かります」 さて、完全フリーとなった今、草刈は今後の女優業をシビアに見据えている。 「いつまで必要とされるかは、自分では決められないですよね。例えば、草笛光子さんみたいになれたらすごいこと。90歳で主役をされてセリフを覚えて、あれだけお奇麗でいられるっていうのは、誰もができることじゃないですよね。私は『月と雷』(17年)という映画で、アル中のどうしようもない母親をやったんですけど、おそらく強烈な人の役だと個性を発揮できる側面もあるのかな。極悪人の役? 今までそういう役を振られてないということは、極悪人の感じがしないんだろうと思いますよ。でも、いろんな役をやってみたいですね」 新境地への“ステップ”の行方やいかに――。 前編【草刈民代が語った独立の理由とは? 「マネージャーはおらず、メールも自分で返信」】では、にわかには信じがたい大女優のセルフマネジメント、独立の理由などについて語ってもらった。 「週刊新潮」2024年10月3日号 掲載
新潮社