憧れの「年収1000万円超」を達成する給与所得者は5.4%…「世帯年収」なら到達できるのか?
「年収1000万円超」の世帯は何パーセントか?
日本の給与所得者の年収1000万円超は全体の5.4%でした。 では、世帯全員の所得合計となる世帯年収ならどうでしょう。1年間の所得が1000万円を超える世帯はどのくらいあるのでしょうか。 厚生労働省の「2022年 国民生活基礎調査の概況II 各種世帯の所得等の状況」によると、世帯年収1000万円超の割合は12.6%という結果になりました。 近年、日本では共働き世帯が増えています。 独立行政法人労働政策研究・研修機構がまとめた資料によると、2022年における専業主婦世帯数は539万世帯、共働き世帯は1262万世帯となっています。 夫婦のどちらか1人で年収1000万円超を達成するのは難しくても、夫婦ともにフルタイムで働けば世帯年収1000万円超は可能かもしれません。
年収1000万円超世帯の貯蓄額はどれくらいあるのか
では最後に、年収1000万円超世帯の平均貯蓄額と貯蓄割合について見ていきましょう。 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、二人以上の世帯年収1000万円超の平均貯蓄額は下記の結果となりました。 ・世帯年収1000万円~1200万円未満:平均値2556万円・中央値1000万円 ・世帯年収1200万円以上:平均値3575万円・中央値1800万円 【貯蓄額】世帯年収1000万円~1200万円未満:世帯年収1200万円以上 ・【金融資産非保有】12.2%:13.0% ・【100万円未満】5.3%:2.9% ・【100万円~200万円未満】6.1%:1.8% ・【200万円~300万円未満】1.6%:2.5% ・【300万円~400万円未満】3.3%:2.9% ・【400万円~500万円未満】3.3%:2.9% ・【500万円~700万円未満】4.1%:4.3% ・【700万円~1000万円未満】9.8%:5.4% ・【1000万円~1500万円未満】13.1%:8.3% ・【1500万円~2000万円未満】5.7%:6.9% ・【2000万円~3000万円未満】9.8%:13.7% ・【3000万円以上】23.7%:32.5% 平均値と中央値で大きな乖離が見られます。平均値は一部の大きな数値により引き上げられていると考えられるため、ここでは、より実態を表すとされる中央値を参考としておきましょう。 中央値に注目すると、年収1000万円超の世帯は1000万円以上の貯蓄があることが分かります。 一方で、金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロの割合が1割ほどいるのが気になります。年収と貯蓄額が比例するとは一概に言い切れないようですね。