インドのIT人材、9割が「年収300万円前後でも日本で働きたい」と回答。「給与」を上回る最多の理由は?【インドの工科系大生へのアンケート結果】
インド人学生の希望年収は意外に低く
世界で多く活躍しているインド人の理系学生について「希望する年収が高いのではないか」と考える向きも多いだろう。実際、欧米諸国で大企業のトップなどとして働くインド人エンジニアは多い。しかし、アンケートで「日本の新卒の平均的な年収(280~350万円)でも日本で働きたいか」と聞いたところ、「はい」との回答が89.4%を占めた。「いいえ」はわずか10.6%だった。 インド国内ですでに内定を得ている人に対して想定年収額を聞いたところ、最も多かったのは「55万~90万円」だった。急激な経済成長を続けるインドだが、なお日本との収入格差は大きい。このため、日本企業はインドの有能な人材を獲得しやすい面がある。 一方で「いいえ」を選択した人に対して、「どのくらいの年収であれば日本で働きたいか」と聞いたところ、最も多かったのは「543万~724万円」で21.9%だった。次に多かったのが「452万~543万円」で21.1%だった。「年収に関係なく、日本での就職に興味がない」という人も21.9%いた。
田中 志穂