8月の訪日客、6カ月ぶり300万人割れも好調維持
日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数推計値によると、2024年8月の訪日客数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前となる2019年同月比16.4%増の293万3000人で、2月以来6カ月ぶりに300万人を下回ったものの、7カ月連続で同月過去最高を記録した。出国した日本人は31.9%減の143万7100人で、コロナ前の7割近くまで回復した。 JNTOが重点市場としているのは23カ国・地域で、このうちイタリア、スペインで単月の最高記録を更新した。また、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、中東の15市場で8月の過去最高を記録した。 中旬は台風7号により一部で欠航が発生したものの、東アジアでは中国、東南アジアではシンガポールとインド、欧米豪・中東では米国などで訪日客が増加し、8月の押し上げにつながった。回復が鈍かった中国は2カ月連続で最多の訪日客数となり、地方路線の増便などによりコロナ前の7割超えの戻りが続いている。
Yusuke KOHASE