カタログギフト、商品もらうじゃなく「寄付」できる…SNSで「びっくり」の声も 研究機関や盲導犬協会へ
結婚式の引き出物など、贈答品の選択肢のひとつ「カタログギフト」。そのカタログギフトの品目のなかに研究機関などへの「寄付」があることを知っていますか? カタログギフト大手の「リンベル」に導入の経緯を聞きました。(withnews編集部・金澤ひかり) 【画像】カタログギフト、〝冊子〟じゃない形も
SNSでも話題「びっくり」
カタログギフトの「大学医学部へ寄付」といった画像とともに「研究機関への寄付を募れることを初めて知った」という内容のX投稿が話題になりました。 「びっくり」「気になる」といった声も寄せられていましたが、なぜ導入することになったのでしょうか。 カタログギフトに「寄付」の項目を入れた商品を展開している「リンベル」(本社・東京)に話を聞きました。 1987年に引き出物のカタログギフトを企画し販売する会社として設立。結婚式のほか、お中元やお歳暮など個人間での贈り物、近年は自治体から住民への出産祝いなどの用途で、幅広く使われています。 同社が発行しているカタログギフトは50シリーズほどで、掲載されている商品は、大きく分けて、服飾、食品、体験、そして寄付の4つに分類できます。
実は2008年ごろから掲載開始
担当者は「実は、『寄付』は16年前の2008年ごろから掲載を始めていました」と話します。 服飾雑貨や体験型のギフトが掲載されているカタログにはほぼ掲載があり、全シリーズのうち、4割ほどに掲載されているとのこと。 「カタログギフトを通じて社会や地域に貢献することで、企業姿勢を示し、ギフトの価値向上にも寄与できる」と、その目的を話します。 現在掲載している寄付先は、日本盲導犬協会や国境なき医師団のほか、京都大学iPS細胞研究所や山形大学医学部など、40団体ほどがあります。 寄付先は、紹介や自薦、独自にリサーチした結果を社内で検討し、掲載の可否を判断しています。 当初は、カタログギフトに掲載されることに抵抗感があるという団体もあったそうですが、「年月を経て、カタログギフトの認知と利用頻度が上がったことで、抵抗なく掲載を承諾してくださる団体も増えてきました」と話します。
寄付額は千差万別
同社によるとギフトの「寄付」への申し込み率は「数パーセント」だそうです。 「カタログギフトには様々な価格帯がありますので寄付額は千差万別ですが、団体の方々には寄与ができているのではないかと思います」と担当者。 掲載先の団体からは感謝状をもらうこともあるといいます。また、利用した人から寄付申し込みの際の備考欄に「有効に使っていただければ」といった内容のメッセージが添えられていることもあるそうです。