1人分しかない食器、薄れゆくあなたの姿… 寂しいけれど、失恋感じた瞬間の思いを作品に乗せて
長野市の飲食店で企画展開催中
写真家、ライター、編集者ら県内外の20~30代の男女14人が「失恋」をテーマに企画した「いつかの失恋展」が、長野市南石堂町の飲食店「インディア・ザ・すぱいす」2階で開かれている。恋人と別れたり、思いを伝えられず片思いに終わったり、失恋の形はさまざま。それぞれの経験や想像を基にした絵画や文章など30点余が並んでいる。 【写真】「左手に気付いて」揺れる心の内詠んだ短歌、全国6万3000首から「秀逸賞」に選ばれた
出展者「つらかった思いを表現できた」
「『幸せになってね』って言う人と、『幸せにしてあげられなくてごめん』って言う人がきらい」といった散文をつづった本と、1人分しかない皿、ナイフ、フォークが置かれたテーブル。好きだった人の姿が時間の経過とともに次第に薄れていく様子を描いた絵画や、シンガー・ソングライターaikoさん、アンジェラ・アキさんらの恋愛に関連した歌詞を手書きした作品などが飾られている。 「創作を通し、つらかった思いを表現できた」「作品を作り始めて、あれって失恋だったのかな―と思い出すこともあれば、好きだった人を忘れてしまっている寂しさを感じることもあった」。出展者たちはさまざまな思いを口にする。出展者の一人でデザイナーの崎山直人さん(25)=長野市=は「失恋の捉え方がそれぞれあり、同じテーマだからこそ違いが出ている」と話していた。 今月末までの予定だが、延長する可能性もある。午後6時から深夜まで。原則無休。入場無料。同店でワンドリンクを注文する。