花粉飛散が少ないスギ、熊本・山都町で苗木育成の実証 九州森林管理局
九州森林管理局(熊本市)は4月24日、政府が進める花粉症対策の一環として、山都町の国有林内で花粉の飛散が少ないスギの苗木の育成に向けた実証を進めると発表した。苗木の増産を後押しする狙い。 九州森林管理局によると、花粉が少ない苗木の生産割合を2033年度までに全体の9割以上に引き上げるとする政府目標に対し、管理局管内では24、25年度に200万本以上の苗木が必要になる。 将来的な成木の育成につなげるため、実証では今年2月に0・43ヘクタールに植栽したスギ2種の苗木を定点観測。花粉が少ないことを保証できるよう、花粉量などのデータを収集し、蓄積する。 矢野彰宏局長は「苗木の増産を後押しし、花粉症対策を進めたい」と話している。(馬場正広)