国民民主党が62人で結党「間違いなく厳しい道程の第一歩」
民進党と希望の党が合流した新党「国民民主党」は7日、都内で結党大会を開いた。旧民進党勢力の再結集を目指したが、新党に参加した議員は衆院が39人、参院が23人の計62人。結党大会では共同代表を置くことを決め、民進党の大塚耕平代表(参院議員)と希望の党の玉木雄一郎代表(衆院議員)を選出した。
玉木氏は就任演説で「堂々たるゼロからの出発。間違いなく厳しい道程の第一歩」と声を張り上げた。 政権交代を担い得る「大きな塊」を目指したが、それぞれの所属議員の6割程度の参加にとどまった。演説の冒頭で「高い志と勇気を持って集まった仲間に心から敬意」(大塚氏)、「これまでいろいろあり過ぎた。会場に入って思ったのは、苦しかった、だからこそ仲間であること、結集することの意味をあらためて教えていただいた」(玉木氏)と、昨秋の衆院選以降の分裂を経て新党に参加したメンバーに感謝の気持ちを述べた。 新党はあらためて政権交代を目指していく。大塚氏は党名にひっかけて、国民が主権者であることを実感できるのは総選挙で政権を選択する時だとして、「政権交代を目指すことで国民主権を実現する」と訴えた。玉木氏も「近いうちに政権の中核の担えるのは私たちしかいない。そんな挟持をもう一度思い出し、ともに歩んでいこう」と呼びかけた。 立憲民主党や今回の合流で無所属になった旧民進党勢力・議員とは「基本的に今後も連携を図る方針に変わりはない」という。 党綱領や政策の方向性では、「穏健保守からリベラルを包摂する『改革中道政党』」を掲げ、重視するのは「対決」ではなく「解決」だとうたう。 大塚氏は「事実を隠蔽し、熟議を避け、権力を濫用する政権では民主主義は守れない」と安倍政権を念頭に、民主主義を守り、重視する姿勢を打ち出した。 玉木氏は「おかしいことはおかしいとして厳しく追及する姿勢は変えない。同時に変化する社会の中で、自民党や今の政府には出来ない、新しいビジョンを提案する責務を負っている」と述べ、政策集団として徹底した政策論争を行っていくとし、原則として審議拒否はしない方針を示した。 基本政策では、2030年代の原発ゼロに向けてあらゆる資源を投入することや、安保法制で違憲と指摘される部分を白紙撤回するなど見直しを行うことなど、民進党時代からの方向性も盛り込まれた。
大塚、玉木の両共同代表の任期は今年9月まで。結党大会では役員人事が承認され、代表代行に原口一博元総務相、幹事長に希望の党幹事長だった古川元久氏、新党で設けられる総務会の会長に平野博文氏、政調会長に足立信也氏、国会対策委員長に泉健太氏、選挙対策委員長に希望の党の代表代行だった大島敦氏らが起用される。