自分の生き方を見つめ直す「キャリアブレイク」 日本での定着は?
TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「ライプラ!」のコーナーでは、今、徐々に広がりを見せているという「キャリアブレイク」について取り上げました。 ◆「キャリアブレイク」の経験は?休み中はどのように過ごす? 「キャリアブレイク」とは、一時的に離職や休職をして、資格取得などのスキルアップやキャリアの見直しをすることを指します。 転職の合間にどのように過ごすのか、街で話を聞いてみました。 「今の職業に転職するときにAIについて勉強しようということで、スクールに行きました。自分自身で知見やスキルを持っていないとできない部分もあるかなと思いますので、仕事の幅を広げるという意味で(転職経験あり、男性)」 「有給消化でちょうど今日合宿免許から帰ってきて、その2週間は合宿免許に時間をあてました。時間は使ったのであとは面接に向け、次の仕事に向けて練習かなって感じです(先月仕事を辞めた男性)」 とキャリアブレイクを経験した方がいる一方で、こんな意見も。 「もうすぐ(次の仕事を始めた)。(キャリアブレイクは)できればいいでしょうけどね。やっぱり日本だと間隔を空けることが、自分や将来にとってマイナスになることが多いじゃないですか。それとの兼ね合いなんだろうけどね(転職経験あり、男性)」 民間の調査によると、10.4%の方が「キャリアブレイク」を経験したことがあると答えています。一方で、転職の際にほぼ休みを取らずという方もいるということでした。 そして、転職の間の期間「離職期間」についてこんなデータがあります。厚生労働省が過去に行った転職者の実態調査によると、離職期間なしが26.1%で、転職先に移るまでの短期の休みとみられる1か月未満が27.6%、一方で4割以上の方が1か月以上休んでいるということです。 キャリアキャリアブレイクに関するアンケートで、休み中をどのように過ごしたか聞いてみたところ、「資格取得のための勉強」が58.7%と多いのですが、「自信の体調・メンタルケア」「今後のキャリアプランの見直し」などをして過ごした方もいたということです。 ◆今後の「キャリアブレイク」に課題も… 一方で、今後のキャリアブレイクについて課題もあるということです。キャリアブレイクを実際にやってみたいかどうか、街の方に調査してみました。 「やってみたいです。会社にいて一生そこで働くというのはもうこれからないと思うので、それであれば自分の強みをどんどん増やして、価値をもっと高めていってからじゃないと、やっぱりこれから難しいのかなと思いますので(男性)」 「(自分の転職の時は)やらなかったですね。家族がいたので、収入を途絶えさせるわけにはいかないっていうのがありました(転職経験あり、男性)」 「(仕事に)戻って同期ができることが進んでたりとかで、自分が遅れてしまうのかなと思いますね(女性)」 キャリアブレイクを使いたいという声がある一方で、金銭面や、休みの期間空くことへの懸念の声が多く挙がっていました。 民間の調査でも4割の方が経験したいと答えた一方で、6割の方が経験したくないと答えています。 キャリアブレイクについて専門家の方にお話を伺いました。法政大学大学院の石山教授によると、「キャリアブレイクで自分を見つめ直し、自分らしいあり方を考えることができる。柔軟な働き方が増えている中で、キャリアブレイクを当たり前と受け止める社会になっていくべき」と話されていました。