老齢年金受給世帯の約6割が年金だけで生活できない…【70歳代】夫婦世帯の「年金額・生活費」&「貯蓄額」はいくら?
2024年7月26日、厚生労働省より発表された「令和5年簡易生命表の概況」によると、2023年の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年。男女とも3年ぶりに前年を上回りました。 ◆【年金生活】70歳代の貯蓄《円グラフ》&厚生年金・国民年金の平均受給額《一覧表》 1995年時点の平均寿命は男性76.38年、女性82.85年。約30年間で平均寿命が約4年延びています。 現役世代の人たちは老後生活が長く続くことを想定して、理想の過ごし方や資金計画を立てておく必要があるでしょう。 本記事では、その多くが老後生活を送っていると考えられる70歳代の暮らしぶりを「年金額・生活費」と「貯蓄額」から考察していきます。 現在のシニア世代の暮らしぶりを知ることは老後対策にも繋がります。参考にご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
老齢年金受給世帯の約6割が「年金だけで生活できない」
2024年7月5日、厚生労働省が発表した「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、総所得に占める公的年金・恩給の割合が100%の高齢者世帯は41.7%であることがわかりました。 老齢年金受給世帯の約6割が、年金だけで生活できていないことになります。 この結果より、シビアな年金生活が想像できます。 現代のシニア世代は、毎月いくらの年金収入で生活しているのでしょうか。 次章で厚生年金・国民年金の平均受給額を確認していきます。
【70歳代】夫婦世帯の年金収入《年金一覧表》厚生年金・国民年金
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、厚生年金・国民年金の平均受給額を確認しましょう。 ●厚生年金 厚生年金の平均受給額(月額) ・〈全体〉平均受給額(月額):14万3973円 ・〈男性〉平均受給額(月額):16万3875円 ・〈女性〉平均受給額(月額):10万4878円 ※国民年金部分を含む ●国民年金 国民年金(老齢基礎年金)の平均受給額(月額) ・〈全体〉平均受給額(月額):5万6316円 ・〈男性〉平均受給額(月額):5万8798円 ・〈女性〉平均受給額(月額):5万4426円 上記の厚生年金・国民年金の平均受給額をもとに、夫婦2人分の年金収入を計算してみましょう。 ・夫:厚生年金&妻:厚生年金=月額26万8753円 ・夫:厚生年金&妻:国民年金=月額21万8301円 ・夫:国民年金&妻:厚生年金=月額16万3676円 ・夫:国民年金&妻:国民年金=月額11万3224円 現役時代に夫婦ともに厚生年金に加入しており平均的な年金を受給できた場合、2人で月額約27万円ほどの収入になります。 ただし、老齢年金からも税金や社会保険料が天引きされるため、手取り額は額面の80~95%程度となると想定しておきましょう。 (年金額により税金が非課税に、社会保険料が普通徴収となる場合があります。) 老後の収入が高ければ安心かもしれません。しかし、収入の高さよりも支出とのバランスが重要です。 老後の生活費は1ヶ月あたりどれくらいなのか。次章で確認していきましょう。